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#76 不毛の売店 3

「あーもう、ケンカはダメだってばー」


 和解が成立したと思った先から一触即発になるふたり。凶たちもどうしたらいいのか困り果ててたそのとき。


「おい、あれは何だ?」


 ナンの指さす先に、一同が目を向ける。


 すると。


「……」


 段ボール箱が動いてる。


 もちろん箱が自力で動くはずはないから、誰かが箱を動かしてる。


「あれは――」


「餓鬼ですね」


 経文の言うとおり、凶たちの見てる目の前で箱を抱えてるのは、2体の餓鬼である。


 餓鬼とはその名のとおり鬼の類で、背丈は人間の子供ぐらいだけど、頭には角があって顔つきも人間というより猿に近い。


「ああっ、あの箱は砂糖です!」


 餓鬼が運ぶ箱の中身に気付いた店員が、慌てて叫ぶ。


 それを聞いて、ベンさんが大きく頷いた。


「ふむ、話が見えてきましたぞ。つまりお客人たちの荷物や売店の食物を奪ったのは、全てあの餓鬼共の仕業。大方奪うものがなくなったので、砂糖などの調味料に標的を変えてきたのでしょうな」


 確かにそう考えればつじつまが合う。

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