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#74 不毛の売店 1

 経文の首根っこを押さえて無理やり頭を下げさせつつ、指さす先をよく見れば、唐揚げ棒だけじゃなくてホットドッグもフライドポテトも焼きそばも残らず売り切れてる模様。


 さすがにこれはおかしいと凶たちも思いだしたところで、店員が申し訳なさそうに出てくる。


「申し訳ありません。今日は食品が全部売り切れてしまって」


「では拙者のヘーゼルナッツフラペチーノは――」


「それは最初からありませんから」


 凶がベンさんにツッコんでたら、店員も頭を下げる。


「実はこのところ、店に置いてある食材が盗まれる事件が多発していまして、少し目を離すとすぐなくなってしまうんです。心霊対策課に依頼したのもそのためでして」


「んー、でもそれって悪霊と関係なくない? 人間の犯罪はうちらの管轄外だよ?」


 ようやく仕事モードに戻ったのか、焼子がまともなことを言う。すると即座に経文が割りこんできた。


「凶サマ、騙されてはいけません。このビッチは自分が仕事したくないから、管轄外ってことにして外部に押し付けようとしてるだけです。いかにもお役所の考えそうなことです」


 元々焼子に対していい感情を持ってない経文が好き勝手言ってると、今度はベンさんが黙ってない。

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