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#67 謀略のエントランス 2

「上係殿の言うとおりですぞ、焼子様。本日は遊びに来たのではござらぬ、そのことはくれぐれもお忘れなきように」


「わかってるって、ベンさんってばうるさいなぁ」


 焼子にベンさんと呼ばれたこの侍は、焼子の話では彼女の守護霊だそうで、だいたいいつも焼子の肩に常駐してる。


 いつもは姿を消してるんだけど、話をするときや焼子にピンチが訪れたときは、こんなふうに実体化して姿を見せる。


 もっともこの状態でも、魔力や霊力を持たない一般の人間には見えないんだけど。


「それじゃ私、チケット買ってくるから。凶くんとベンさんはちょっと待っててねー」


「ちゃんと領収書をもらってくるのですぞ」


 焼子がチケットカウンターへと駆けて行き、凶とベンさんが残される。


「ところで上係殿」


 焼子の行ったほうを凶がぼんやりと見てたら、不意にベンさんが話しかけてきた。


「はい?」


「ご存知とは思いますが、焼子様に悪い虫がつかないようにすることも、守護霊である拙者の役目。もし焼子様に手を出すようなことがあれば、そのときは胴と首とが離れることになりますぞ」

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