#65 霊とデートと骨 2
凶は冷静に指摘して、食器を片付けようとするけど、そのまま見逃すほど経文は甘くない。
「何サクッて終わろうとしてるんですか!? 遊園地の名前はどうでもいいんです。問題なのは、そこで凶サマがデートするって話でしょうが!」
「だからデートじゃないって言っているのに」
凶は律儀に否定するものの、経文に聞き入れる余地はなし。
既に食べられる部分のなくなった骨を片手に、床にへたりこんでウソ泣きする。
「よよよ、凶サマが小学生とデートだなんて。そんなのロリコンじゃないですか」
「いや、僕も小学生だから。だいたいそんな、デートなんてまだ早いだろ」
「甘い、激甘ですよ凶サマ。女の子はいつでも耳年増なんです。油断してたら恋の魔法で、夏まで待てないズッキンドッキンですよ!?」
「日本語で話せ」
「逆さに読んでもスキトキメキトキスなんですぅぅぅ」
ワケのわからないことを口走りながら、骨を持って床を転がる経文をスルーして、凶は食器を片付け始める。
けどそんな状況でも、ひとつだけ釘を刺しておくのは忘れない。
「一応言っておくけれど、絶対ついて来るなよ」
「あ、それはつまり、ついて来いよっていうフリですね?」
「違うよ! ホントについて来るなって言っているんだよ!」
「それはつまり、ついて来いよ――」
無限ループを断ち切るために、凶は実力行使で経文を撃退。
経文と違って骨を食べないので、カルシウムが足りない分ややキレやすい。




