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#64 霊とデートと骨 1

「凶サマが遊園地でデートですってぇ!?」


 その日の夜。


 経文は夕食のフライドチキンにかじりついて、軟骨を歯ではがそうとガリガリやってたんだけど、凶の話を聞くなり骨を持ったまま叫ぶ。


「何を聞いていたんだおまえは。デートじゃなくて視察だって言っただろう」


「だって、隣のクラスの女子と一緒に遊園地に行くなんて、どう考えたってデートじゃないですか!?」


 興奮のあまり片手で骨を振り回して、石器時代の人みたいになってる経文を冷めた目で見つつ、凶は続ける。


「町の心霊対策課から、研究所に正式に依頼があったんだって。師匠から言われた」


 華香渦の研究所はよく町の担当官から救援要請を受けてるから、こうして名指しで指名されるケースも少なくない。


「それで、東京マッスルランドで最近悪霊による被害が多発しているから――」


「なんですか、そのふざけた名前の遊園地は!? 地方なのにあえて名前に東京ってつけてみました的なヌルいボケは、東京出身者として絶対許せません!」


 再び骨をガリガリかじりながらプンスカ怒る経文を見つつ、凶はしみじみつぶやく。


「おまえの出身地って、東京だったんだ」


「そうですよ。私は東京生まれヒップホップ育ち、児ポ法反対派はだいたい友達です」


「おまえが生まれた頃は、まだ東京じゃなかっただろ」

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