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#63 笑顔の襲撃者 2

「……どうして吹っ飛んだかって質問には、おまえが吹っ飛ばしたからだとしか答えようがないんだが」


「ふーん。あっ、それよりさぁ」


「流すなよ!」


 声を荒らげる凶を気にした様子もなく、マイペースを保ったまま勝手に続ける。


「こないだ学校に出た悪霊、退治してくれたんでしょ? ありがとー」


「別にお礼を言うことじゃないだろ。おまえだって、別の仕事に出ていたんだし」


「そうだけど、後で聞いたら凶くんの方が数多かったんだって。だからありがとー」


 そう答えて、にへらと笑みを浮かべる。


 減ヶ崎焼子(へるがさきしょうこ)


 彼女は小学生であると同時に、蟹爪町の任命した悪霊問題の担当官でもある。


 中でも死者の怨霊の退治を得意としてるので、ついたあだ名が「しにものがかり」。


 焼子は町の担当官だけど、悪霊が多発して対処しきれないときには九九垣研究所が外注を受けることも多いから、凶とも少なからず縁がある。


 そのせいか彼女は凶に対して仲間意識を抱いてるみたいなんだけど、凶のほうは押しの強い焼子があまり得意じゃない。


「それでね、それでね」


「まだ用があるのかよ」


 ついつい凶の返事もそっけなくなるけど、焼子は気にする様子もない。


「実はお願いしたいことがあってね――」

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