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#54 果てしない誤算 2
経文に指示を出すのと同時に、凶自身もチョークで魔法陣を描いて突風を起こす。
ただし鍋を直接狙ったものじゃなくて、足下に放って砂埃を巻き上げるのが狙い。
「ちっ、気付かれたか」
ナンは舌打ちしつつ、砂が鍋に入らないように高々とジャンプ。
そこへ経文が襲いかかる。
「とりあえずドーン!」
鍋を狙って経文が気を集中し、空間を爆砕させる。
ナンは鍋を頭上に掲げて攻撃をかわすけど、そのせいで大きく体勢が崩れる。
「今です凶サマ、とどめの一撃をボイーンって、あれ?」
返事がない。屍でもないのに。
上空から見下ろせば、凶は両手で顔を覆ったままその場に屈みこんでて、完全にガードが崩れたナンを攻撃する意思は皆無。
「み、見ていない! ていうか見えないから! 大丈夫!」
何が大丈夫なのかと思った経文がナンに視線を戻すと、制服のスカートが元気よくまくれ上がって、中の下着が見事なまでに全英オープン。
どうやらいきなりジャンプしたのに加えて、下から突風を起こしたのが文字通り追い風になった模様。




