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#27 最悪の魔女 4
華香渦ほどの才能があれば、本来なら国の霊的研究の最高峰に君臨して、絶大な富と権力を手にしてたっておかしくない。
そんな彼女がなぜか、研究の最先端でもど田舎の蟹爪町で、廃屋みたいな一研究所の所長に甘んじてる。
小学4年生の凶にはその理由なんてわからないけど、彼女にスカウトされて指導を受けたからこそ天才術師として才能が開花したんだから、そのことは深ーく感謝してる。
感謝してる、それは間違いない。
そうはいっても。
「いよう凶、チンチンはおっきくなったか?」
「……いきなり何を言い出すんですかこの変態師匠」
日本最強の魔女である華香渦が、マイナスイオンのごとく爽やかに浴びせかけてくる最低のセクハラに、凶はいまだに慣れない。
「凶サマのチンチンにつきましては、私が常時つけているこちらの観察日記をご覧あれ」
それまでサンドイッチのサンプルを顔面に貼り付けたままぶっ倒れてた経文が、いきなり復活して華香渦にノートを手渡す。
「おまえはいつの間にそんな日記をつけていたんだ!?」
凶は華香渦が開くより早くノートを奪い取り、渾身の力で引き裂こうとする。
けどそこでやっと、それがノートじゃなくてピザ屋のチラシだって気付く。




