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#13 逆上のディナー 1
「ただいまー」
1時間ほど経過。
片付けと買い物を終えた凶がマンションに帰宅する。
7階建てマンションの最上階。
都心のマンションと比べたら低い部類に入るけど、この辺りだと周りは畑ばかりだからかなり目立つし、窓からはかなり遠くまで見渡せる。
「凶サマ遅いですよ、おーそーいー。罰として凶サマの肩甲骨を――」
「ふざけたことを言っていると、これやらないぞ」
つぶやきながら凶が手に持ってたビニール袋を食卓に置くと、経文が猟犬みたいな勢いで駆け寄ってくる。
「あー、あー! 買ってきてくれたんですねー!?」
きゃいきゃいとわめきながら、勝手にガサゴソと袋を開け始める経文。
中から出てきたのは、まだ熱を持ってほこほこと湯気を放つ紙箱。
「チキンだー♪」
そう、箱に入ってたのは某有名チェーン店のフライドチキン。
これこそが、先ほど凶が経文を手伝わせたときに約束した「いつもの」に他ならない。




