同居人・・・?
『あ・・・・・・こんにちは?』
困ったような表情で挨拶をしてくる半透明の少女。
なぜこんな場所にいるのか、やはりいわくつきだったか、そんなことよりも目を引く所があった。
「なんで全裸なんだよ! いやってかどちら様ですか!?」
半透明の少女は衣服を何一つ身に着けていなかったのだ。
いわくつき物件や本当に幽霊が出たことでの恐怖よりも、パニックに陥る。
『私、家では服を着ていると落ち着かないんですよ~』
全裸を見られたことを一切気にした様子はなく、さも全裸が当たり前といった様子で話す少女。
自慢ではないが年齢=彼女いない歴の俺からすれば、例え幽霊の裸だったとしても気にせず話を続ける事は出来ない。
視界に少女の姿が入らないようにクローゼットとは反対の方を向き勢いよくクローゼットを閉じる。
「これは夢だ、クローゼット開いたら全裸の少女の幽霊がいるなんてありえないし」
『人を幻覚扱いしないでくださいよ! そこは全裸見れたぜ!って喜べばいいんですよ』
いつの間にかクローゼットから出てきている少女は先ほどの全裸ではなく白いワンピースを着ていた。
「喜べるか! てかなんで幽霊が話せるんだよ、俺霊感なんて一切ないんだぞ」
『それは私にもわかりませんよ。 今まで生きてる人と話せたことないですし・・・。 お兄さんが特別なのかもしれませんね!』
「そんな特別いらないんだけどな。 てか普通に話してるけど俺、今心霊体験の真っ最中じゃね?」
『心霊体験!? ここの家幽霊いるんですか!?』
「いやお前だよ! 心霊体験の原因お前だからね!?」
『知ってますよ~。 幽霊ジョークってやつです。 しかしお兄さん私には幽子ってゆう名前があるので、お前じゃなく幽子って呼んでください』
むくれながら言う幽霊の少女、幽子。
普通の少女と変わらないその様子にパニックを起こして興奮していた俺は息を吐き気持ちを落ち着かせる。
「俺の名前は、十七女祐太だ。好きに呼んでくれ」
『となめゆうた? 珍しい苗字ですね! となめ君って呼んでも言いですか?』
「幽霊苗字と呼ばれるくらい珍しいらしい。 まぁ短い付合いになると思うけどよろしく」
そう言うと幽子は不思議そうな表情で首をコテンと傾げながら俺を見つめてくる。
さすがに幽霊と言えど、二重でぱっちりした瞳にすっと通った鼻筋、小さな唇、誰が見ても美少女だと答えるであろう少女に見つめられると緊張してしまう。
『なんで短い付合いになるんですか? あっもしかしてすぐに引っ越すんですか?』
「いや引っ越すつもりはないけど・・・幽霊って生きてる人に見つかったら出ていくとかそんなルールないの?」
『そんなルールないですよ。 それに私この家から出て行けと言われても出ていけませんから・・・』
「それはなんで・・・・・・」
『私、この家に憑いてる地縛霊なんです。 だから出て行けと言われても無理ですから、これから一緒に暮らしましょうね同居人さん!』
こうして幽霊の少女、幽子と俺の同居生活が俺の意思は関係なく始まった。
大体0時~1時に投稿することが多いと思います。




