表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第一章 昔と今にこんばんは
9/68

天国の神様

 ぼくは神様。名前はまだ無い。すみません、嘘です。ちゃんとあります。

 でも、名前はまた後ほど……。


 前回、ぼくからの鉄球制裁を受けた秘書のチェフくんは頭に大きなたんこぶを作り、今も気絶している。

 そんなチェフくんを膝枕して、起きるのを待っていたのは、幸か不幸か分からないのだが、ぼくが開発したその名もモエボイというカプセルをチェフくんに飲まされて、人間界の秋葉原に居れば、間違いなく、確実に(違う意味で)神とあがめられてもおかしくない程の萌えボイスとボイン(いわゆる、巨乳)にされてしまったフミャくんが一緒にいた。

ちなみにフミャとはチェフくんが勝手に名付けた名前である。


 フミャくんは元々、猫だったのだが、この天国に落ちてきて、突然、人間になり、それを良い事にチェフに利用されてしまったようだ。

 しかし、ぼくにとっても、実に興味深い事だ。

 いや、決して如何いかがわしい事なんて考えていないぞ?

 神様だからな。うん。


 だがしかし、見た目も可愛い上、萌えボイスにデカイ胸という最強の組み合わせだが、フミャくんは訳もわからないまま、変化してしまったのが本当に幸か不幸か……。

 相変わらず、ある意味では幸せで、ある意味では可哀想な猫である。

 そんな事を思っているとPC画面に映っているフミャくんが呟いた。


「チェフ……まだ寝てる……。」


 急に人間になったものだから、言葉も曖昧だ。

 人間界にいた時に聞いた事のある言葉をうろ覚えで使っているのだろうか。

 しかし、何故だろうか……。間違った言葉は使っていない。

 うろ覚えの割には、的確な言葉遣いだと思われる。

 やはり、この子はこの世界では特別な存在なのかも知れない。


 あぁ……早く、会って話がしたい……。その声を早く聞かせておくれ……!

 あっ、決して、如何わしい事などだなぁうん……。とにかく、まずは会う事が一番だ。

 そして、モエボイについてと彼女の過去についてを聞きたいものだな!

 神様にだって、収集出来る情報には限界があるのだ。


 ちなみに紹介が遅れたのだが、このGOD PC(神様のパソコン)は大抵の場所ならどこでも見れる優れものだ!

 でも完璧に集める事は出来ない。今のネットワーク社会でも集め切れない情報は山ほどある。


 フミャくんについては特にだ……。きっと、知られざる過去にこれ程の知識や感情を会得した何かがあるはずだ。きっとそのはずだ。

 いや、そうであって欲しい……。むしろ、そうでないと悲しい……。

 必ずや、解き明かしてみせる! さぁ、フミャよ! 待ってるぞ!ぼくのオフィスでな! フハハハハハ!!(神様っぽく言ってみる)


 あっ、あとチェフくんは後でお仕置きしておかないとな。


(その頃、フミャ達は……)


 何故かチェフが一瞬だけ、ピクリと動いた。

 それに反応したフミャは、チェフに呼び掛けた。


「チェフ……? 起きた……? ん〜……違う……ぽい……」


 再び、チェフが起きるのを待つフミャだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ