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猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第一章 昔と今にこんばんは
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モエボイのもう一つの効果と明るい空

ちょっとパロと暴走が含まれてます。( ´ ▽ ` )

それでも、楽しんでもらえたら、幸いです(。-_-。)

「I LOVE サバ」のロングTシャツを着れるようになったフミャはとても機嫌が良かった。

そんなご機嫌なフミャだったが身体に何か違和感を感じていた。

そう、何かが少しずつ重くなっていく様なそんな違和感……。

その違和感を感じているフミャの顔を見て、チェフは再び黒笑いし、心の中で呟いた。


(神様、グッジョブ!)


 そう、これはチェフの作戦だったらしい。

 実に陰湿だが、フミャはその事には全く気付いていない。しかし、少しずつ、フミャの違和感は増すばかりだった。

 あまりにも気になるので、フミャがこの違和感について聞こうと思い、チェフ

の方に振り向くと、チェフは何事もなかったかの様な平然とした顔に戻った。


『フミャ? どうしたの? 何か不安そうな顔してるわよ?』


 驚くほどの白々しさだが、フミャはチェフが心配してくれてると思い、思っていた事をありのままに話した。


「えっと……ここが……おかしいの……」


 フミャの示した所は胸だった。女性ならばで違和感を感じる事はまず無いのだが、フミャは違った。

 それ以前にフミャは猫なので乳房は腹部辺りにあるが、人間には胸部が存在する。

 そこで胸が発達するのだが、フミャはそれを知らないのは致し方ない事だった。

 それを知らないまま、困惑した状態にも関わらず、フミャの胸は少しずつだが大きくなっていた。


 最初はまな板や鉄板と言えたサイズだった胸が、今ではチェフのサイズまで急成長しているのだ。(チェフは一般中学生と同じ程度のサイズである)

 その後もさらに成長が進み、チェフを超えていってしまい、「I LOVE サバ」のロングTシャツで隠し切れないくらい、大きく成長しました。

 流石にフミャも不慣れなこの状況では手も足も出ず、重さに耐え切れずに前に転んでしまった。

 そして、チェフはそれを満面の笑みで見ていた。


「あぅ……。チェフ〜……。助けて〜……」


 その時、チェフは我に返った。


(はっ!? そうよ! 友達のピンチじゃない! 助けてあげなきゃ!)

と一瞬だけ真面目な顔になった。


 そして、再び、満面の笑みと不気味な声を発しながら、フミャを助けてに行った。

 いや、襲いに行った。


「ふみゃぁあああ!? やめて〜……! 変な感じぃ〜……!」

『ぬふふふふ、うちに任せなさい!』


 チェフは助けると同時にフミャの胸を鷲掴みして、堪能していた。

 そして、フミャは涙目で弱っていた。


「ふみゃぁあん……(涙)」

『あぁ……やっぱり、女の子のロマンはここよねぇ……。いいわぁ……。さぁ、もっとよ! もっとぉ! ごふっ!?』


 突然、鈍い音がして、チェフが突然倒れた。

 すべてがいきなりの展開でフミャはパニック状態になっていたが、足元を見ると砲丸投げに使えそうな鉄球が落ちていた。

 しかし、フミャには鉄球そのものが理解出来ていなかった。

 その時、空が急に明るくなり、どこからか声が聞こえた。


《いやぁ、ごめんごめん。ぼくの秘書が迷惑かけたみたいだね》


 その声にフミャは警戒して、辺りを見回したが他に誰かがいるわけではなかった。


《周りを探しても、ぼくは見つからないよ。ごめんよ。驚かすつもりはなかったんだ。でも、今はうちの秘書がのびちゃってるからね。とりあえず、簡単に自己紹介しておくよ。ぼくはこの天国を仕切る神様ってところかな。もし、彼女が起きたら、ぼくがいるオフィスに案内する様に伝えておくよ。君には興味があるんだ》

「う……うん……」


 初めての出来事ばかりに不安を隠せないフミャだった。


《そうだ。さっき、君が飲んだカプセルがあるよね? あれは、ぼくが開発したものなんだよ。カプセルの名前はモエボイと言ってね? 声が超萌えボイスになるのともう一つ! ボインになっちゃうんだよ! どうだい!? すごいと思わないか!?》


 楽しそうで、よく話す人だと少々、呆れていたフミャに神様が告げた。


《沢山の感情を持った猫さん。あなたはこの世界では特別な存在なのです。それでは、秘書が目覚めた時にお会いしましょう。では……》


 そう告げると少し明るかった空が青い空に戻った。


「何だか……いっぱい……言ってた……。特別……って……なんだろう……」


 あまりに沢山話す神様だから、頭の中は全然まとまっていない様だった。

 そして、意味もほぼ理解出来ていなかった。猫だから、致し方ない。

 とりあえず、チェフが起きるのを待つフミャだった。

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