休日2日目 歩行死体繁華街 -4
『ふぅ、フミャ? 大丈夫?』
チェフは手を差し伸べた。
「ふぇ……ぅ、ぅん……」
いきなりの出来事で腰を抜かしたフミャは手を取り、立ち上がるものの、足が震えている。あまり動ける状態ではなかった。
『なんとか立てたわね……。でも、もう少し先まで頑張ってね……? そこで泊まる所と武器の確保をするからね』
フミャへ心配をかけない様にチェフは頭を撫でた。それに癒されたフミャは少し肩の力が抜けて、ゆっくりと2人で歩み始めた。
……数分後、歩き出したばかりだというのに、チェフが立ち止まった。
「チェフ……? どうしたの?」
『……んっ? あぁ、ちょっとね。ねぇフミャ? 休憩がてら、カフェに寄らない?』
「か……ふぇ……?」
『ちょっとシャレっぽい気がするけど、そこは置いといて……。簡単に言えば、飲み物を飲みながら、息抜きをしたり、お話ししたりするところよ』
「飲み物? おいしいのある?」
『もちろんあるわよ! 行くなら、すぐそこにあるから着いてきなさい』
フミャはチェフが楽しみにしているという事がすぐに分かった。それもそのはず。チェフは無意識に鼻歌を歌っていたのだから、フミャでも分かった。
カランカラン……
〔いらっしゃいませぇ! ようこそぉ! 歌姫鈴音の歌姫ぇライブカフェへ!〕
フミャは唖然としていた。いきなり、アニメ声で現れた超絶元気な女の子が目の前で出迎えてきたのだから。
〔あら、チェフさぁん! また来てくれたんですねぇ! いつもお世話になってまぁす!〕
『久し振りね、鈴音さん。いつものカフェと歌の注文しようかしら』
チェフは微笑みながら、鈴音に注文した。チェフはこのライブカフェの常連らしく、休みになると必ず、立ち寄り、カフェと歌を注文するとの事だった。
〔ところでチェフさん? 今日は相方さんとご一緒なんですね? お名前は何とおっしゃるのですか?〕
鈴音はニコニコしながら、チェフに尋ねた。その笑顔がまた可愛い。
『この娘はフミャって言うの。うちの大切な友達よ』
チェフも笑顔で答えた。そのやり取りを聞いていて、フミャはちょっと顔が赤くなっていた。フミャ自身、赤くなった理由は分かってはいないが、身体と心が反応を示したのだろう。
〔うふふ、可愛い娘ですねぇ。これは美味しいカフェを用意しないといけませんねぇ!〕
『うん、よろしくね。じゃぁ、フミャ。席に案内するわね』
「ぅん、わたしも楽しみ!」
こうして、二人は歌姫ライブカフェで一休みをする事になった。




