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猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第一章 昔と今にこんばんは
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気付いてしまったわたし……

「はぁ……やっと目が覚めたようね……」


 その助けてくれた誰かは、ようやく一息をついた。

 それもそのはず。何せ、あの後から1時間以上ひたすら起こし続けていたのだからだ。


 起こしてくれたその人は女性で、見た目は中学生くらいだろうか……。

 背丈はしゃがんでいてあまりわからないけど、子どもっぽい印象は感じない。

 その上、綺麗なスーツを着ていて大人らしさが出ている。

 そんなことを思っている中、少女が野良猫に問いかけた。


『あなた、ここの住人じゃないよね? どこから来たの?』

「にゃ~?」


 野良猫は疑問に思い、首を傾げる。

 どこにでもいる野良猫になぜ住処を問うのか。そして少女から放たれた一言で、野良猫は言葉を失う。


『さっきから、にゃ~にゃ~言ってちゃわからないよ。あなた人間でしょ? それになんで裸なのよ……?』


 それを聞いた瞬間、野良猫はすぐに自分の身体を見た。

『にゃ……にゃ……にゃぁ──』


 想像もしていなかった光景に、野良猫は青ざめて声が詰まってしまった。

 そもそも、ほとんど 『にゃぁ』しか鳴かないので少女には通じていない。猫語であるから、通じないのも無理はない。

 しかし、それを知るよりも先に、野良猫は過去の記憶を思い出す良いきっかけとなった。

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