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猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第二章 神様にこんばんは
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今後の計画 その1

『それで、うちはそんな戯れ言の為に、ここに呼ばれた訳ではありませんよね?』

 チェフが辛口な一言を放った。


《き、きみはいつも、どストレートだよね……。神様のぼくが下剋上を受けてる気分だよ……》

 少し引き気味の神様ラントに単刀直入にチェフは言った。

『むしろ下剋上をして、うちが神様になってやりたいくらいなんですが?』

 悪びれる様子もなく、真顔で答えた。

《お、鬼か! きみは! あんまり言うとお仕置きするよ!?》

 神様ラントはお仕置きと言って、チェフを脅した。


『すみません。もうしませんから、許して下さい。』

 さっきの見下しが嘘の様に、チェフは土下座して謝り始めた。相当、神様のお仕置きが怖いのだろう。

《わ、分かればよろしい……。さ、さて、話を戻すが、フミャの様子はどうかな?》

『はい、フミャはとても賢く、感情も豊かな猫でございます。モエボイも本来ならば、人間には効かない代物ですが、フミャには効果を発揮しました。こんな事は前例にはありません。やはり、人間ではないからでしょう』


 それを聞いて途端、神様ラントの表情が険しくなった。

《ふむ。だとすると……フミャくんはこの地に落ちてきて、猫から人間の姿なった最初の猫に間違いはないな。何せ、モエボイがそれを証明している。》

『そうですね。うちが飲んでも何も効果なかったですもんね。実に残念ですが。』



 真顔でチェフは答えた。



《あっ、いや、そんな顔しないでくれませんか……? 悪気は無いんです……》

『別に怒ってませんよ? 鉄板だとかフライパンだなんて全然、思ってませんし、気にしてませんよ?』

《あの……チェフさん……? 物凄い怖いです……》

『まぁ、そんなどうでもいい話は良いとして、フミャですね。彼女は確実に人間ではないのは事実です。でも、調教すれば、必ず成長します。いいえ、させます。』

 チェフの顔が僅かに、にやけ顏になった。


《相変わらず、その腹黒さだけはどうにもならないようだね……。ぼくじゃなくて良かった様な……。フミャくんが可哀想な様な……。実に複雑だよ……》

『まぁ、そんなことはお気になさらず。それよりもラント様にぜひとも、いただきたい事があるんです。』



 急に真面目な顔になり、要件を話し始めた。

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