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ロードスター

 17歳の夏休み。免許を取ってちょうど一年、親の車を借りてやっと若葉マークを卒業できた私とお姉ちゃん。バイトで貯めたお金は約90万円、使うことが殆ど無かったから結構貯めることができた。予算は50万円、50万円もあれば車が買えるかなぁと思っているのだけど、大丈夫かなぁ・・・なんて考えながら中古車情報誌を読む私たち。

 私は三矢野みやの 美羽みう17歳。アニメとゲームが好きで、かなりの人見知りの女子です。学校だといつも机に向かって座りっぱなし、友達は指で数えられるぐらいしかいません。一応リア充には憧れてはいるのだけど、男の子と話すなんて私には到底無理なことであります。

 「ねぇねぇ美羽、なんかいい車見つかった?」

双子の姉の 真希三矢野(みやの 真希)17歳。私とは違って運動が大好き、いろんな人とお話できるし、友達も私の倍以上いる。それなのに学校だといつも私と一緒にいてくれる。でも家にいるときはちょっとイジワルになる不思議なお姉ちゃん。

 「全部予算オーバーだよぉ。」

「なーんでこんな高いのばっかりなんだろ、もっと安くしてくれたっていいのにさ。」

50万円じゃやっぱりキツいか・・・。でもこれ以上使うと私たちもキツいし・・・。

「そうだ、直接行って安くしてくれるように頼んだら値下げしてくれるかな!?」

「それは無理だと思う・・・だってここに“地元で一番安い!限界ぎりぎり価格”って書いてあるし、流石にこれ以上は・・・・」

「でも値下げ禁止なんて書いてないから大丈夫でしょ、とりあえず行ってみようよ。」

 

 とりあえず着替えて中古車屋まで歩いていく。わりと近場だったから最初から来ればよかった気がする。

「最初から来れば・・・なんて思ったでしょ?」

「う、うん・・・」

不思議なことにお姉ちゃんは私の思っていることがわかる。実は私もお姉ちゃんが思っていることがわかったりする。理由は不明。

「実際来てみるともっとあるもんなんだね、これなんか書いてなかったし。」

たしかに本で見た量より多い、これなら予算で収まるかも。

「・・・・・なかなか安いの見当たらないね・・・・」

でも安いのが無いというのが現実。

「お店の人にどれが安いか聞いてみようよ。」

「そうだね、この量だとぜんぜん見つからないし。」

と言った矢先、お姉ちゃんが走り出した。

「ねぇねぇ、こんな車なんてどう、かっこいいし速そうじゃない??」

「ニッサンの・・・GT-R?でも値段がすごいよ・・・?」

「たしかに・・・ならさ、これは?」

「マツダの・・・RX-7?これも高い・・・」

「う~ん、やっぱスポーツカーだしかな。」

「別に普通の軽四でもいいと思うんだけど・・・」

「私もそう思ったんだけどね、なんかかっこいい車が欲しくなったのよ。」

「あっお姉ちゃん、安いのあるよ!」

「え、どこ?」

「あれだよあれ、ちょっと来て。」

38万円の車発見、もしかしたら買えるかもしれない!

「これこれ、安いししかもスポーツカーだよ!」

「NBロードスター?たしかにスポーツカーだけどなんかちっさくない?」

「でもこれしか買えるスポーツカー無いよ?しかも2台あるから私とお姉ちゃんの1台ずつ買えるし。」

「でもなんかねぇ、速そうじゃないっていうか・・・」

「たしかに速そうではないけどさ・・・」

なんて話していると後ろからポンと肩を叩かれた。

「ビクゥッ」

「うわぁあ、ごめんごめん。そんな驚くなんて思わなかったよ。」

「い、いや・・・その、えっと・・・」

「アンタ誰?」

「あぁ俺かい?俺はこの店の店長の息子だぜ。」

「マジ?ならさ、あの車お父さんに頼んで値下げしてもらってよ。」

「それは無理だ。あの車たちは人気だからどうしても値段下げれないのよ。でもこの車なら値下げOKかもしれんわ。」

店長の息子と名乗る男はさっきのロードスターを指差す。

「え、なんでこれ?」

「それは型が古いからな。でも安心しろ、それは新品だから一応は安全だぜ。」

「でもなぁ・・・」

「速そうじゃないってか、ならエアロ付けるか?」

「なぁに?エアロって」

「簡単に言えば速そうに見えるようになるパーツだよ、型古でもまだまだパーツがあるんだ。」

「へぇ、ならさ、見せてよ」

「ちょっとこっち来い、多分ロードスター好きになるぜ。」

お姉ちゃんが男についていくのを私も追いかける。



 男は本当に店長の息子だった。

「これがそのエアロってやつだ。実際ロードスターに付けるとこうなる。」

最近発売されたiPadを使って男がお姉ちゃんに説明をしている。お姉ちゃん凄い興味しんしんだ・・・

「やぁ、なにやってんの?」

「ビクゥッ」

「な、なんかごめん」

「い、いや・・・その、だ、大丈夫です・・・・」

「そ、そうか、なら良かった」

ど、どうしよう・・・私引かれたかな、絶対引かれたよね、ていうか私顔熱い、もしかしたら真っ赤な顔になってるかも・・・・!どうしよう、はずかしいよぉ。

「もしかして君、車見に来たの?」

「は、はいぃ」

落ち着け私!

「そんな緊張しなくていいよ、そういえば俺の名前は早瀬はやせ 大祐だいすけ。だいすけって呼んでくれればいいよ。」

「だ、だいすけ・・・くん?・・・・えっとね、わ、私は・・・美羽、三矢野美羽っていい、言います!その、みうって呼んでくださいっ!」 

「みうか、わかった。ていうか男子と喋るの初めてなの?」

「う、うん・・・」

「へぇ、なんか意外だな。」

「そ、そうですか?」

「なんかさぁ、普通にかわいいからもててるんじゃないかなぁって思った。」

「ぁぅ、かわいいだなんて・・・」

「ねぇ美羽ぅ、この車にしようよぉ、ってあら?どうしたのそんな赤くなっちゃって」

「えっとね、そのね・・・」

「おぉ、誰あんた?もしかして美羽と喋ってたの?だから赤いのか。」

「君はみうちゃんの姉妹かい?俺は早瀬っていうんだ。よろしく」

「なんか美羽のこと名前で呼んでる・・・。まぁいいや、この車買おうよぉ」

お姉ちゃんはさっきの車が書いてあるカラーコピーされた紙を持ってきた。

「このウィングとかさ、すごい速そうじゃない?それにすごいかっこいいしぃ」

「たしかにかっこいいけどさ、でも高くないの?」

「それがね、九十九が交渉してくれたからエアロ合わせて49万円なんだよぉ」

「おぉ、予算内だね。・・・・九十九?」

「俺の名だ。俺は白鳥しらとり 九十九つくも。まぁよろしくな。」

「よ、よろしく・・・お願いします・・・」


文章力の無さはスルーの方針で。

初めての投稿です。

私は車が好きなので車の小説を書きたいと思っていたんですが、実際書いてみると割と自分の書きたいことがまとまらなくて難しかったです汗

ロードスターを中心にした話となるのですが、ロードスターを選んだ理由もちゃんとあります。

マツダから出ているロードスターは人車一体の車と言われる場合もありますし、型違えど賞も取ったことのある素晴らしい車です。私はその素晴らしさに惚れました。少々非力な車ですが、レースの話ではないので気にしません。"走りを楽しんでいる"話を書けたらなと思い、これからも更新していきます。

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