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第13話
入ってきたのはスーツ姿の男性が2名、それと彼らの後ろからついてきている顔つきに見覚えがある1人の女性。
スーツ姿のうち1人が俺の名前を聞いてきたから、本名をそのまま答える。
どうやらほしかった回答だったらしく、それから近くにオーバーテーブルを引っ張ってきて何かの書類とPDAを開き始める。
椅子は廊下から円い4つ足の小さな椅子を持ってきてはオーバーテーブルの近くに並べ、そのまま座った。
「声紋の照合に成功しました。あなたを初代として認めます。あなたと交わした契約書によってわたくし、磊克典が磊弁護士法人を代表し契約書の執行をします」
何が何だかさっぱりだ、情報が多すぎる。
とは思いながらPDAの電源を入れるとすぐに上に白い球のようなものが現れ、それが次々と周辺に何かを投影してく。
それが何かの書類だということについてはすぐに理解ができた。




