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拝啓、遥か過去の自分へ  作者: 尚文産商堂


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第10話

外は200年前と変わらず、雲は流れ、空は青く、時折車も空を飛ぶ。

「……ん?」

思っていてふと見直す。

やはり車が空を飛んでいる。

いや車というにしては涙滴状というべきだろう。

進行方向が細く、後ろ側が太くなるように設計されているアレが、昔見た空飛ぶ車やドローンの行き着く先ということなのだろうか。

「……そういえば」

思い出してまたパソコンを付ける。

起動までのほんの数秒、それからすぐに作業へと取り掛かれるようになっているのは、昔も今もありがたいことだ。

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