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アメコミ風 南総里見八犬伝説  作者: 淀川馬琴
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大阪城攻防戦3 陰陽軍師の犬坂

長柄橋へたどり着くまでの間、鬼と戦闘になることは無かった。

鬼の目的は伏姫なのだろう。

闇雲に探されて、一般人に被害が及ぶのは好ましくない。


ある意味、この状況も犬坂の策かもしれないと思った。


長柄橋に到着し、パトカーを降りてなぎなたを抱える。


橋脚付近の河川敷に鬼が5体居た。

一人で相手するには数が多い。


しばらく様子を見ていると、3体が残り、2体が移動を始めた。


近場の橋脚に隠れて待ち伏せする。

運よく背後へ回り込めた。


一体の首を後ろから切り飛ばす。

十分な勢いが風切り音を鳴らしてしまい、もう一体に気付かれた。


鬼が振り向きざまに金棒を振るう。

犬神はなぎなたの刃を金棒に添えるようにし、引き切りながら下がった。

鬼の指が落ち、金棒も落ちる。急に重い金棒を失った鬼がよろめく。

隙に乗じて首を切り飛ばした。


妙に体が軽い、

甲冑かなぎなたの効果であろうと予測した。

試しに落ちた金棒を引き切ってみたが切れなかった。あの日本刀とは違うらしい。


残りは3体だが橋脚を背にしていて、背後からの不意打ちはもう出来ない。

躊躇していると橋脚から鬼が複数湧き出てきた。

出てきた鬼は大阪城を目指してか、走り去っていった。

残りの3体は依然として動かない。


犬神が突撃する決意をした時、走り去った鬼たちの叫びが聞こえた。

「ぐおおお」

見張り役の鬼の視線が一斉にそらされた。


犬神は素早く近づき3体の首を連続で切り飛ばす。


「パンパンパン」

叫び声の大きさで近づく足音はかき消され、

体の軽さを意識して振るった、なぎなたは異常な速さを誇った。


長いリーチを生かす素早さが手に入るなぎなた、

着る事で本人自体の耐久力があがる甲冑。


ある程度武装の知識を得た犬神は、

橋脚に取り付けるには不自然な木扉を開け、

鬼の拠点内へ入っていった。

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