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昼下がりの陰謀論

作者: ポスト・ニートリズム

キミはラッキーな人間だ。なぜなら、この私に出会えたのだから。


『世界は金と陰謀でできている』


これは、私のよくいう格言だ。そんなの信じられない? ならば、そうだな。あそこの屋台を見てほしい。


今、販売のお兄さんが、レモンスカッシュを女性に渡している。あそこのカップル。

女はお金を持っているのにワザと一本だけしか買わなかった。分け合って、いちゃつこうとしている。まったく、けしからんことだ。このアバ○レ女。失礼、取り乱してしまった。


気とりなおして、あそこのダイエット食品を食べている女子学生。この世に沢山のダイエットに関する商品が出回っているのに、なぜ未だに悩みは解決されないのだろうね。


ほら、あそこにいるホームレス。私はホームレスにハゲた人を見たことがない。


他にも、あそこの外来種の亀。私はジェームズくんと呼んでいるが、彼はいつもコケばかり食べている。私はジェームズくんが世間で取り上げられるような生き物を食べている姿なんて見たことがない……。


全部、真実かって? 所詮、陰謀論だよ。真相なんて私にも分からない。分かりっこない。ただ、いろんな人がいろんな目的で何かをしてる。私は、そんな空想と観察が大好きなんだ。


ひょっとしたら、ここでキミと出会ったのも……。おっと、もう3時か。少し長居し過ぎたようだ。実は私は、ある組織の監視下にあってね。バレるとやっかいだ。これにて失礼するよ。



昼下がりの公園で、園児がテクテクと幼稚園に戻っていった。



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