26年6月第1週 政治・経済ニュースベスト5 【トランプ関税別案 人材派遣業カルテル フラット35率3%越え 国民投票法改正 26年度補正予算3.1兆円】
『 』の中が記事の引用、⇒ 以降に僕の意見が書いてあります。
第5位 『人材派遣大手5社に公取が立ち入り検査、カルテル結んだ疑い…賃上げに乗じてマージン増やしたか』
6月2日読売新聞の記事 https://www.yomiuri.co.jp/national/20260602-GYT1T00096/ より、
『労働者の派遣先企業との価格交渉前にカルテルを結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会は2日午前、人材派遣会社大手5社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を始めた。近年の賃上げ傾向に乗じて各社が価格をそろって引き上げ、自社の利益確保を図った可能性があるとみて、公取委が全容解明を進める。
立ち入り検査を受けているのは、「パーソルテンプスタッフ」、「スタッフサービス」、「リクルートスタッフィング」、「マンパワーグループ」、「アデコ」(いずれも東京)の5社。
労働者の派遣事業では、派遣先企業が、労働者の賃金や経費として必要な社会保険料などを含んだ「派遣料金」を派遣会社に支払う仕組みになっている。主に年度ごとで改定される派遣料金は、労働者の賃金が7割程度を占めるとされる。残りを派遣業界では「マージン」と呼び、派遣会社側が負担する様々な保険料や自社の利益分などが含まれている。
関係者によると、5社の幹部らは数年前から、派遣料金を巡る派遣先企業との交渉が始まるのを前に話し合って、全国的に派遣料金を引き上げる合意をしていた疑いがある。
人手不足などを背景に、派遣業界は需要の高まりが続いている。厚生労働省によると、2024年度の派遣労働者数は約220万人に上り、市場規模は約9兆9000億円に上った。近年の賃金上昇に伴って派遣料金も上がっている。8時間換算の平均額で18年度は2万3044円だったが、24年度は2万6257円に上昇した。
公取委は、各社が利益を確保するために派遣料金の価格競争を避けてカルテルを結んだ上、賃上げ傾向に便乗してマージンの割合を増やして自社の取り分を多くしていた可能性があるとみている。今後、提出を受ける資料の分析や関係者らへの聞き取りを行って本格的な調査を進める方針だ。』
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人材派遣会社と言えば「パから始まるあの会社」が入っていないのは意外でしたが、その必要が無いぐらいマージンを取っているという事でしょうか……。
物価高になると「便乗値上げ」と言うのもおのずと増えてくるので、こうした「価格協定のカルテル」と言うのは起きやすくなります。
正直なところ食品でも同じようなタイミングで値上がりすることはよくあるので「あらゆる業界や業種でありそうだな」と言うのが僕の感覚としてはあります。
他の業界でも調査して欲しいなと言うのが一消費者として思いますね。
第4位 『フラット35、初の3%超 6月、長期金利上昇影響』
東京新聞6月1日の記事 https://www.tokyo-np.co.jp/article/492020 より、
『住宅金融支援機構は1日、長期固定金利型住宅ローン「フラット35」の6月の適用金利を発表した。長期金利の上昇に伴い、返済期間21年から35年の最低金利は3・21%と、現行制度になった2017年10月以降で初めて3%を超えた。上昇は3カ月連続で、上げ幅は前月比0・5ポイントと過去最大。1月に初めて2%を超えて以降、急激な上昇が続いている。マンションなどの価格が上昇傾向にある中、住宅の購入意欲に影響する可能性もある。
融資率が住宅購入価格の9割以下の場合、返済期間が21年以上35年以下は3・21~5・48%、20年以下は2・89~5・16%だった。
フラット35は、機構が民間の金融機関と連携して提供し、金利は銀行などによって異なる。近年は、変動金利型のローンに比べて、金利動向を気にせずに済むとして需要が高まっていた。機構によると、今年1~3月の申請戸数は前年同期比44・6%増の1万5205戸だった。』
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変動金利では返済の先行きが不透明であることから契約後に利率が上がることが無い「フラット35」に切り替える方と言うのが前年比で44%増にもなっているようですが(もちろん変動金利より1%ほど高い)、
そのフラット35すらも3%と言う利率になっているという事です。
「かつてはそれ以上に利率があったじゃないか」と思われるかもしれませんが、結局のところ給料と手取りが増える中での1%の上昇と言うのは意味が全く変わってきます(この35金利は長期金利に影響を受けるので日銀の利上げに反対でした)。
都心では地価もとんでもない金額になっていますので、家のために働き過ぎて「心電図がフラット」になりかねない状況なんじゃないかと思います。
ただ、人口自体は減っている状況から場所によっては「住宅余り」と言うのも起きています。人気地区とは別の場所の駅に近い中古住宅を買う方がコストが低くて良いのではないかと思いますね。
第3位 『自民など4党、国民投票法改正案を提出 今国会成立の公算高まる』
6月5日毎日新聞の記事
https://mainichi.jp/articles/20260605/k00/00m/010/265000c より、
『自民党など与野党4党は5日、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案を衆院に提出した。11日にも衆院憲法審査会で審議入りする見通しだ。国民民主党などが共同提出者に加わったことで、参院でも賛成勢力が過半数となることから、今国会で成立する可能性が高まった。
4党は自民、日本維新の会の与党と、国民民主、参政党。法案は2024年10月の衆院解散に伴い廃案となったものと同じ内容で、投票立会人の選任要件の緩和など3項目で構成する。3項目は現行の公職選挙法の改正時に盛り込まれたもので、今回の法案は公選法と国民投票法との規定のずれを解消するのが目的となる。
自民は早期の憲法改正発議を目指す上で、国民投票の実施自体を妨げる要因となり得る国民投票法の規定整備を急ぎたい考え。自民の新藤義孝氏は法案提出後、記者団に「公選法では全会一致で改正されている。できる限り速やかに審議するのが望ましい」と強調した。
一方、中道改革連合は過去の国民投票法改正時に検討事項として盛り込まれたインターネット上の有料広告やネットの適正利用確保などについても議論すべきだとしている。今後、法案修正も含めて与党側と協議する方針だ。』
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憲法改正の際の国民投票についての法律が変わりそうですが、その中身については「ショボすぎる」と言わざるを得ません。
単に投票立会人の選任要件の緩和など3項目を公職選挙法に合わせるだけに過ぎず、「本当に変わって欲しいところ」と言うのは先送りになりました。
韓国では憲法改正の国民投票が成立するには、「被選挙権を持つ者の過半数の投票」と「投票者の過半数の賛成」の両方を満たす必要があります。
つまり「最低投票率」の規定があるのです。
最低投票率を議論しなければ「無関心でも是認」という事になってしまいます。
また、広告・運動資金の規制も緩いのCMやインターネットの情報操作で簡単に「ジャック」される恐れがあります。
多くの人はあまり考えられずに信任してしまうことになりかねないのが現状なので、この2つについて国民投票に関しては真剣に議論しなくてはいけないはずですが、この点が全く議論されていないというのは大いに問題です。
勿論、緊急事態条項など個別の論点も大事なのですが、上記のことや投票所や開票作業についての監視カメラの設置など様々な「不正選挙対策」についての議論がおざなりになっていることは反対派の投票への不信につながり、「民主主義の危機」に繋がるのではないかと僕は懸念しています。
第2位 『米、日本や中国に12・5%の追加関税案「強制労働対策が不十分」と…EUや「対策」約束の国などは10%』
6月3日読売新聞の記事 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260603-GYT1T00343/ より、
『米通商代表部(USTR)は2日、日本を含む60か国・地域に対し、強制労働対策が不十分だとして、10~12・5%の追加関税を発動する案を公表した。日本には12・5%の税率を提起した。不公正な貿易慣行に対処するための通商法301条を根拠としており、発動時期などの詳細は決まっていない。
トランプ関税を巡っては、米連邦最高裁判所が2月、「相互関税」などを無効と判断。代替措置としてトランプ政権は通商法122条に基づき、世界一律で10%の関税を導入した。しかし、150日間の期限が7月下旬に迫っており、新たな関税に向けて3月から調査していた。
USTRが発表した追加関税案では、強制労働によって製造された製品の輸入禁止措置を講じている欧州連合(EU)のほか、米国との貿易協定で強制労働対策を約束している国・地域は税率を10%とした。
一方で、日本など禁輸措置を講じていない国・地域は12・5%。中国も12・5%で、新疆ウイグル自治区での強制労働などで生産された太陽光パネルの材料や綿花といった品目が念頭にあるとみられる。
USTRは今後、意見を公募した上で7月に公聴会を開き、対象国・地域や税率を精査する考えだ。グリア代表は声明で「強制労働に対処しないことは容認できない」と強調した。
通商拡大法232条に基づく分野別関税で、15%の関税が課されている自動車などは、今回の追加関税案の対象から除外される。』
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去年、アメリカが全世界的にかけた「トランプ関税」が議会に承認されなかったことから、「新しい手」を使って関税を事実上維持させようとしているということです。
日本にとって見れば全体の関税を25%から15%に引き下げるのに80兆円の対米投資を約束させられたものが、どうやっても維持されるという事です。
多くは私企業からの投資になると思いますが、それにしたって「日本国内にその分投資してくれれば……」と今でも思います。こういうことがまた円安に繋がっているのだと思います。
新たに関税が追加で増えるわけでは無く、枠組みが別の名前になるだけなので、追加で費用を支払う必要性と言うのは無いとは思うのですが(難癖をつけられて追加出資させられる可能性はあるかもしれない)、ウイグル自治区の強制労働問題と言うのがこういう場面でケチが付くことなのだなと改めて思いました。
日本人個人としては部品単位で紛れ込んでいれば判別は出来ませんが、出来る限り「あからさまな中国製」と言うのは買わない方が良いように思います。
第1位 『26年度補正予算成立 3.1兆円 閣議決定からわずか3日間』
6月5日毎日新聞の記事 https://mainichi.jp/articles/20260605/k00/00m/010/392000c より、
『中東情勢の悪化に伴う原油価格高騰などに対応するための2026年度補正予算は5日の参院本会議で、自民、日本維新の会両党と、国民民主党、チームみらいなどの賛成多数で可決、成立した。立憲民主、公明、参政、共産の各党は反対した。
閣議決定から成立までわずか3日間の、異例の「スピード成立」となった。一般会計歳出総額は3兆1135億円。中東情勢の影響長期化に伴う原油価格高騰などへの対応として、2兆5000億円の「中東情勢等対応予備費」を創設するのが柱。LPガス利用者支援などのために重点支援地方交付金1000億円も計上した。
補正予算の財源は赤字国債で全額賄う。一方、前年度発行予定だった3兆円分が税収増などで不要となる見通しで、政府は発行総額は増えないと強調している。
野党はこの日の参院予算委員会で、予算の大半を予備費が占めていることについて、使途が不明だとして「政府への白紙委任だ」などと批判した。高市早苗首相は「今、先行きが見えないからこそ、臨機応変に使える」と反論し、今後の物価高の対応にも活用可能との考えを示した。また首相は、エネルギーなどの需要抑制策に関し、「経済に大きな影響を与えてしまうような行き過ぎた節約を呼びかける段階にはない」と述べた。』
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去年の12月ぐらいに骨格として決まった予算はイラン情勢の影響を加味していなかったために追加での対策予算を組むことは容易に予想されていました(それなのに補正予算は組まないと当初言っていたのは見苦しかった……)。
俊敏に臨機応変に対応することは良いことだとは思いますが、その”内容”が大いに問題だと言えます。
結局のところ「ガソリン補助金の延長」と「夏場の電気代支援」がメインであり、原油の枯渇・ナフサ不足の根本治癒に対応しているとは言い難いです。このままではスピーディーに「枯渇まっしぐら」になってしまいます。
買占めなどをさせないために「大丈夫」だという話を延々と首相はされていますが、
「総量」で足りていたとしても、品目や分野ごとによる違い、不安により少しずつみんなで買い増しをしていたなら需要と言うのは増大するはずです。
そして増えた需要に関して対応できていなければ「大丈夫」と言えるのか?
イランの情勢がこのまま年を越した以降は本当に問題ないのか?
アメリカ製原油で仮に補えたとしても精油方法が違うので作られるナフサの質は問題ないのか?
ナフサ代替え製品開発・普及に注力させないのか?
など様々な問題・課題を解決するための方法に予算を使って欲しかったなと言うのが僕の感覚としてはありました。
そのためにこの予算の組み方は非常に残念です。この予算措置が悪い方向に真っ逆さまにならないのか懸念しています。
いかがでしたでしょうか?
今週はちょっと地味だったかなと思いましたけど、どれもそんなに長い間ニュースに取り上げられた印象は無かったので世間と僕の重要度の違いと言うのもある気がしました。




