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新説 怪奇佰談  作者: モモル24号


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噂の怪その 丗壱 笑い続ける女 〜ホホエミ〜


 ずっと笑っている女がいるという話を聞いた。笑う女の妖怪を調べてみると、四国の笑い女や江戸のけらけら女などがいた。


 しかし、寄せられた情報では、黒のリクルートスーツに、グレーのシャツ。聞いた話からすると、娯楽店や高級品店の店員のようだ。


 初めは疲れ切った外回りの営業職の女性と、見間違えたのだろうと言われていた。


 実際夜の歓楽街を合法ギリギリの危ない(ドラッグ)を決めて徘徊するスーツ姿の女……。


 真っ白に生え揃ったキレイな歯。能面のような表情を無理矢理口角を上げて笑う形にしたせいか、目が死んだように色がなく────怖い。


 その正体はSNSに熱中するあまり、目元が膨らみ口元が裂けてしまった人の成れの果て。


 ────その名は、ホホエミ。


 称賛の声が上がる度に彼や彼女達は、美を追求するあまり事あるごとに肉を削ぎ、矯正をし続け、本当の自分を失ってしまったのだ。


 流行の変化‥‥そして加齢による劣化。信捧者の要望に応えられなくなった時、今までの喝采は、身を切る刃に変わる。


 削ぎ落とす肉のない骨だけの仮面のようなもの。感情のない黒い瞳は髑髏のそれだ。凍りついたような口元は微笑みに固まったままだ。


 称賛を求めて、彼女は褒め称えた者達のもとへ訪れる。口裂け女ならば言うだろう。「わたしキレイ?」 と。


 しかし現代に誕生した「ホホエミ」 は、(たず)ねないが(おと)ずれ、褒めそやしたものの心を推し量る。


 もし‥‥「ホホエミ」 の前に別の推しの姿が映っていたのなら、見る目のないその者は、見る価値のないその目を奪われることだろう。


 そして「ホホエミ」 の、微笑む姿だけを脳裏へと焼付けられるのだ。

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