なぜ? なぜなの??
お久しぶりでございます。
さて、今回は学校の話。
アメリカの学校はいろいろとカルチャーショックが多いのですが……。
うちには二人の子どもちゃんがいるのですが、引っ越してきた当時は上の子が小学校の二年生で、下の子が幼稚園の年中さん。
アメリカは皆さんご存知の通り九月に新年度が始まるので、そのタイミングに合わせて八月に子ども二人と共に渡米したわけです。
皆さんは、引っ越しをするとき、何を基準に家を選びますか?
実は子どもを抱えるアメリカ人の多くは(私の知る地域に限る)、学区で住む場所を選びます。
高校までは義務教育なのですから、当然少しでも環境のいいところに子どもを通わせたいと思いますよね。そして、子どもをいい学校に通わせたいがために引っ越す人が多いこと多いこと。
「指定学区を越境!」なんてこともできますが、簡単にはできないので「じゃ、引っ越そう!」となるのです。いやすごい。
かく言う私たちも、子どもが通う学校を決めて、その学校に通える地域から家を探しています。
そしていい学校の周辺は治安もいい。これはかなり重要なポイントですね。
私たちが探したのはとにかく日本人が多く通っている所。そして評価が高いところ。
評価とは、その学校の生徒が決まったテストを受けて、その得点でつく評価です。学校を運営するための補助金にも大きくかかわってくるため、子どもたちにいい点数を取らせるために先生方も必死です。
『前日は体にいいものを食べさせ、早く寝させてください。子どもにストレスを与えず、あなたならできると優しく声をかけてあげてください。朝ご飯をしっかり食べさせてください』
的なメールが送られてきて、さらに、子どもに励ましの手紙を書いて提出してください、なんて毎年言われるので、毎年決まった文を書いて提出していました。
その時期はいつもそんな感じです。
ちなみに、評価は9、10ならとてもいい学校。8ならまぁまぁいい学校。6、7なら普通(ほかに選択肢があるなら通わせない)。それ以下は……。そんな感じです。
ちなみにうちの子どもちゃんが通っていたのは評価9なのでいい学校ですが、隣の学区は7だったので、ほとんどの日本人はうちの子どもちゃんたちと同じ学校に通わせていたと思います。もしくは私立……。
さて、うちの子どもちゃんは八月生まれと四月生まれです。これってすごく重要なんですがわかりますでしょうか? 特に日本に帰るときにかなり影響が出てきます。
(皆さんご存じでしょうが、知らない体で読んでいただけるとうれしいですww)
上は日本では小学校二年生。ではアメリカでは? となったとき、九月に学校に入るとき、なんと3rdなのです。
これを場所によっては上がり組というのですが、日本の早生まれと同じ感じですね。八月なので日本の三月生まれみたいな感じです。しかも、日本の学校の学年より一つ上。
そして下の四月生まれの子どもちゃんも九月の時点でキンダーガーテン。キンダーガーテンは幼稚園ですが、翌年には1stになるのでつまり日本の年長さんということ。下の子はこのとき日本では年中さんなので、やはり上がり組です。
……ややこしいですね。
これがもっと遅い誕生日だったら、つまり八月ではなく九月以降の誕生日だった場合上の子は2nd。下の子の場合、早い月に生まれていたら、四月ではなく三月に生まれていたら日本の年長さん。
そんなことになると、あとあとがとても大変。
なぜなら、受験のときに卒業資格がもらえていない状態になるからです。
日本では三月に卒業ですがアメリカでは六月、場所によっては五月に卒業。それは、例えば高校受験をしようにも、入学時に中学生の課程を卒業していないため高校受験をする資格がないということなのです。
逆に、上がり組の子は自分たちが卒業してから半年以上あとに同学年の日本人の子たちが卒業するわけですから、卒業資格に関しては心配がいりません。(それ以外は心配しかありませんけど)
でも上がり組になる子って四月生まれから八月生まれの子なんです(でも、絶対ではないww)
それ以外の子は卒業資格を得るためにあれこれしなくてはいけないのですが、そんな日本人はとても多いんですよ。なので現地校から日本人学校に編入したり、早めに日本に帰って中学校に入って卒業資格を得たり。(でもギリギリで帰ると内申点がつかないなんてこともあるため、いろいろと大変です)
最近では卒業していなくても卒業予定なら、受験できますよっていう学校もあるのでとてもありがたいですね。
大学受験を目指している子は、早期卒業をするために通常より多くの授業を受けたり、夏休みを返上してサマースクールに通ったりして、四年で取る単位を三年で取ったりします。
日本の学校が九月スタートになる、なんて話もニュースでやっていたとかいないとか……本当?
と、ここまでちょっと学校の説明をしましたが、ここからがうーん、アメリカ! って思った出来事。やっと本題です。
子どもちゃんが八月生まれだから上がり組(早生まれ)の一番最後の月ということを理解していただいた上で、不思議なお話。
実は、知り合いのお子さんはうちの子どもちゃんと同じ八月生まれなのに、九月からは2ndになるという話を聞いて驚いたことがありました。(そのときうちの子どもちゃんは3rd)
そのご家庭は我が家より数か月早くアメリカに引っ越してきたそうですが、その時点で入った学年が1stだったとか。
そうかと思ったら、同じクラスのアメリカ人のお子さんが、うちの子どもちゃんより二か月も遅い十月生まれだということが判明。なぜ?
同じ学年に日本人で九月生まれの子もいると聞いて再び、なぜ?
本来なら一つ下の学年になるはずなのに……なぜ?
八月生まれが2ndで、その子よりあとの九月と十月に生まれた子が3rdになるという不思議……。
タイミング? 手続きをした人の気分? 人数調整? いろいろ考えられることはあるんだけど、想像で適当な私見は口にできないので割愛……。
うーん、アメリカ!
こんなとき「まぁ、アメリカだからね」と簡単に口にできるようになったら、すっかりアメリカ色に染まっているということです。Congratulation!
ちなみに、学校によっては英語が不自由な子どもに対する措置として、学年をひとつ落とすという選択ができるところもあるのですが、その学校に限ってはそれはできませんでした。英語が二か国語目になる子が多いから、というのが理由だそうです。
そして、英語を強化したいと思っているご家庭は、この学校を選ばず日本人の少ない、もしくはいない学校を選びます。日本人がいて日本語ばかり喋っていると英語が伸びないから、という理由だそうです。
素晴らしい!
でも、私は日本人のママ友が欲しいのでそんな選択肢はありません……。
自分至上主義……。いかーん!
「0℃より下じゃなければ寒くない」
とパーカーで学校に通ううち子どもちゃんが真顔で言った……。
「何言ってんの? 普通に寒いわ!」
と笑っていたら、-3℃なのに半袖で歩いているアメリカ人の高校生を発見! ……何やってんの?!
ある日の出来事。