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そして私は駐妻になった  作者: 寅さんちの三毛
6/11

なんちゃってコレクター

執筆が進まないと余計なことをしたくなる……。

というわけで、ただのストレス発散になってしまっている、誰の役にも立たないあれこれを……。あれ? そういう趣旨だったっけ?

駐妻と呼ばれる人たちの中には、「その国のものを集める」という、これまでなかった趣味を見つける人がいるわけですが、私ももれなくその中の一人です。


私がこれまで集めてきたものは、ナショナルパークのマグネット(行った場所記念)、スターバックスのミニマグカップ(州と州都の名前が入っている。アメリカに限らずいろんな国にある)、そしてアンティークものの食器や雑貨(ヴィンテージとも呼ばれている)。

アンティークとヴィンテージの違いは、アンティークが製造から百年以上が経過しているもの、ヴィンテージが三十年から九十九年が経過しているものだそうです。


ナショナルパークのマグネットは思い出の品としてはとてもわかりやすく、値段も千円しないくらいで買えるので行く先々で買って、ブラックボードに張りつけています。

ただ、マグネットを買い忘れてしまった所に、マグネットを買うためにもう一度行ったときは(二か所ほど)、自分のあきらめの悪さに、そこまでしてどうする? と、自身に問いかける自分がいて……。


スターバックスのミニマグはエスプレッソのカップくらいのサイズですが、集めている人がとても多く、私が集めだしたときにはほとんどの場所で売り切れ。知り合いの知り合いの中には(つまり顔も知らない赤の他人)、全州を回って集めた強者もいるそうで、いったいどれだけ収納スペースをとっているんだろう? とかなり気になります。単純に州が五十個、州都も五十個。全部で百個? もっと少ないかもしれないけど、かなりのスペースになるはず。


他人事のように言っていますが、私も十五個前後集めていて、これ最後はどうなるの? と彼らの行く末に一抹の不安が……。

ただ、私の場合、行った先でほとんど見つけることができず、夫さんが出張に行ったときに空港で買ってきてくれたものがほとんど。

いや、でもね。私は自分が行ったところの記念が欲しいわけですよ。夫さんが買ってくるのって私行ってないよね? むしろあなたの出張記念だよね?

なんて思うわけですが、夫さんは出張に行くたびに、「〇〇のマグあるっけ?」と確認をしてくるので「ない」と言えば買ってきます。

いや、もう本当にあなたの出張記念だよね? もはや私の趣味じゃないよね?


そしてアンティーク食器。といっても、もともと物欲があまりなく、服も着られればいい(だめだけど)というところがあって、何かを集める趣味も私にはまったくありませんでした。

ですが、夫さんの職場の奥さまがアンティークの素晴らしさを教えてくれ、友人がアンティークモールに連れていってくれ、いらないからと知り合いが食器を譲ってくれ、たっぷりと影響を受けてしまいまして……。


厳密には私が集めているもののほとんどがヴィンテージなのですが、アンティーク食器として売られています。

もちろんユーズドなので、売っている場所はリサイクルショップやアンティーク専門店。アンティークフェアもいろいろな場所で行われています。

アンティークフェアには日本から買い付けに来ている人もたくさんいて、大量の古着を乗せた台車を押している人を何度も見かけました。


さて、私が集めているアンティークものは、


ファイヤーキング

キャンドルウィック

フェントン

ヘーゼルアトラス

ロンガ―バーガー  


などの鉄板商品。


ファイヤーキングは、ジェダイ(緑色)の食器やミルクガラス(白)、スヌーピーのイラストが知られていますね。

キャンドルウィックは、クリスタルガラスで小さな粒がかわいらしいです。

フェントンは、ホブネイルのミルクガラスなどが有名で、とてもかわいいけど実用性は……うーん。

ヘーゼルアトラスはミルクガラスに赤やオレンジ、青の縞が入ったマグが有名です。

ロンガーバーガーは籠がメインですが、百年は使えると言われているほど丈夫です。


それぞれ、一ドル以下から百ドル以上までお値段は様々。

しかも売っている人や商品の状態で値段は大きく変動しますから、ほかでは三十ドルで売っていたのに、ここでは十ドル? なんてこともよくあります。

きれいに洗っていないものなんかは安く売っていたりするけど、洗えばかなりきれいになるのでねらい目、とか。


そして、私は値段を交渉するとき、不思議と英語が喋れるようになります。いや喋れているわけではなく、相手が必死に聞きとってくれているのか……?


気持ちは 「これいくらですか?」 実際には 『これいくら?』

売り子のお姉さん 「十ドルだよ」

私の心の声 いやそれはちょっと高いよ、でも交渉始めちゃったし、粘ってみるか


「え? ちょっと高いね。まけてよ」『おー、たかいね、やすくしてください』

「はぁ、十ドルだよ?」

十ドルじゃん! 絶対もっと安いはずだよ。私は知ってるぞ! ←そういうお勉強は怠らない。


「まとめて買ったら安くしてくれる?」『もっとかいます。やすくしてください』

「二個なら十六ドルでどう?」

ほらね、やっぱりそれくらいは落とすよね。もっとイケるか……いや、引きが肝心


「わぁ、そんなに安くしてくれるの? ありがとう!」『ほんとう? さんきゅーさんきゅー』

「あんた、なかなかいい買い物をしたね!」

あなたもなかなか商売上手だよ。グッドラック!


ってな感じで。

アンティークを買うときだけ何も考えずに話しかける能天気な私。


こんな英語でも通じるのか……すごっ。


なんて感心してしまいますが、基本的に皆さん優しいのでちゃんと会話を成立させてくれます。ありがとう、優しいお兄さん、お姉さんたち……。




――アンティークネタ、まだまだ、続く!


すでに手元には集めたアンティークマグが二十個以上……。どうする私?


集めすぎて収納場所に困っているコレクターさん、たくさんいますよね? 

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― 新着の感想 ―
[良い点] すごい……私が結婚していたら1000%即離婚しますね(-_-;) 手続きだけ考えても頭が痛くなりました(´;ω;`)ウッ… 最初、どうなるかハラハラしていましたが、アメリカ生活を楽しまれて…
[一言] 集まれエッセイ企画より読ませていただきました。 貴重な体験談をありがとうございます。 異国での生活は、なにかとカルチャーショックを受けることと思います。 でも、それが新鮮なのかなあ。 大変…
[一言] あこがれの駐妻生活……! しかもアメリカなんてかっこいいですね(´ω`*) 私は自分の駐在で東南アジアにいたので、駐在あるある的なお話と、土地柄全然違うところと、どちらも楽しませて頂きました…
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