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幻想奇譚

とある喫茶店の珈琲

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。

喫茶店を巡るのが好きです。ケーキを注文するのが好きです。でもせっかくだから珈琲を共に注文したい。そう思って何時も珈琲のセットを戴いておりました。

珈琲特有の苦味と酸味をケーキの甘さで中和する。それこそが私なりの楽しみです。ケーキ単独では戴けますが、お恥ずかしながら珈琲単独ではどうしても苦手です。

将来もそうして味を楽しんで行くのだろうと高を括っておりました。でも一つの喫茶店との出会いが、認識を変えて下さいました。


そこは注意深く見て居ないと見落としてしまいそうな、大通りの角に御座います。ちょこんと置かれた看板と展示品に気付かなければ、間違いなく素通りしてしまうでしょう。私も見落としてました。ただ偶然にも飾られた骨董品に目を奪われ、そこが喫茶店であると気が着きました。

赤煉瓦の中は長方形。カウンターとテーブル席があるシンプルな空間です。外観と同じ赤茶の店内は、クリスマスのような暖かみさえ感じました。

私はその奥のカウンターに腰掛けて、静かに深呼吸を。ほんのりと漂う煙草の香り。でも灰も脂の匂いせず、ただ上質な部分だけが拡散しています。そうして空間を楽しんでいると、目の前にメニュー表が。

店主様は寡黙な方でした。必要最低限の会話のみを余りにもひっそりと。時折給仕を行う為に時折テーブル席へと移動なさいますが、それ以外は影のように佇んでおいでです。

メニュー表の写真を見て、私はあるセットを注文する事に決めました。

「此方の珈琲のセットを一つ。チョコレートのケーキでお願い致します」

店主様の顔を覗くと、無言で一つ頷いて、メニュー表をするりと抜き取りました。貴方様一人で回しておいでなのでしょう。背中だけで語るように豆を引き、カップをご用意なさってます。躍動的なクラシックは、他の喫茶店ではあまり拝聴しないようなもの……。雰囲気作りに尽力されていることが分かります。

ちびちびとお冷に口を付けながら、お品物が出るのを待っていると、ひっそりと店主様が立っておいででした。手には陶器のカップ。白一色の中に模様を形づくるように、波が描かれます。黙って目の前に差し出すと、今度はケーキの乗ったお皿を。カップに合わせているのでしょう。端の部分が外壁と同じ模様で彩られてます。

「ミルクはお使いでしょうか」

「あ、お願いします」

小さなポットにたっぷりのミルク。お砂糖は白地に群青色で彩られた壺に入ってます。

珈琲が苦手な私が単独で口を付けたのは、恐らく出来心です。でも本当に驚かされました。

バランスが余りにも良い。確かに苦いのです。ほんのりと酸味も。けれども尖っておらず、優しく舌の上を滑って行きます。今までは砂糖もミルクも入れないと、まともに口を付けられ無かったのに。それだけで感動です。このお味の珈琲に砂糖とミルクを入れたらどうなるか、なおのこと興味が湧いて来ました。

お砂糖一杯、ミルクは全て流し入れて、スプーンで回します。優しい黒がカフェオレ色に染まり、見慣れた色になりました。今回は此方から失礼します。

口をつけると優しい甘さ。でも珈琲特有の苦味は失せていません。珈琲とはこんなにも美味しいものなのですね。お砂糖やミルクで味を混ぜても、それに誤魔化されません。


それからです。少し遠くても、お昼代を削ってでも、足を運んでしまうようになったのは。それぐらい私にとっては大きな変化でした。

大して読まなくても良いあとがき。


基本的に渡(この物語の主人公です)は、苦いもの駄目なんですよ。珈琲にアイス乗せて漸く飲めるみたいな。

甘党です。めっちゃ。

今までの行きつけは、結構苦さが強い珈琲ですね。

ミルクはその苦さを立たせるために控え目な気がします。

故に甘党にはシビアな気が。

それでもセットで頼むのは、一つはお得感。

もう一つケーキと一緒なら調和して美味しいというもの。


※お金にはシビアですよ。故に安くていい物には目敏いですよ。渡さん。

※モデルかどうかは次回たっぷり話したいなぁと思います。

尺が無いので!!


モデルとなった喫茶店があります。

珈琲もケーキも本当に美味しいです。感動しました。

普段は紅茶派ですが、此処は珈琲が本当にオススメです。

(紅茶も美味しいです。しつこくなくて、引き際弁えていて。でも珈琲がオススメです)

オススメのケーキの名前を出すと、特定されてしまうので割愛を。是非全人類に食べて戴きたい……。

軽い中毒症状が出て、時折千円と睨めっこします。

(一般的な喫茶店のお値段で、あのクオリティは誘われます)

後の雰囲気は小説に全部書いたので、あえて書きません。


※珍しく引き際を弁えた人間。(本当か……?)

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