第846話 シンカ村10
*
翌朝、目を覚ますとテーブルの上だった。
どうやら寝落ちしちまったらしい。
薄い毛布が掛けられていたが黒芒かな。
「起きたかの。主様」
「黒芒、おはよう。寝落ちしちまったみたいだな。毛布ありがとよ」
「気にするでない。可愛い寝顔であったぞ」
可愛いって言われても俺男だし変な感じだな。
ちょっと早いが起きるか。目覚めしまったしな。時刻は5の刻。クレハも桜も寝ている。
「朝食の用意でもするか」
味噌汁の出汁を取るから時間も丁度いいな。
メニューはおにぎりと味噌汁それと目玉焼きかな。
俺はサッと出汁を取り味噌汁を作る。
具は豆腐とワカメとネギだ。
米を炊き、待ち時間に目玉焼きを作る。半熟だぜ。
米が炊き終わるとおにぎりを作る。
具は昆布とおかかそれと塩むすびだ。
この世界の塩めっちゃ美味いからな。塩むすびが俺は楽しみだ。
「あれ? ユキマサ君もう起きたの?」
「クレハか、おはよう」
「うん、おはよう。って、あ、もうごはん出来てる。美味しそう。あ、お味噌汁だ。いい匂い」
お腹空いてきたと、呟くクレハは可愛らしく笑う。
「朝食にするから桜も起こしてこい」
「了解! ちょっと待っててね」
タタタと、クレハは二階の桜の寝てる場所に走って行った。
それから約5分後。
「すいません! 寝坊しました」
「いや、寝坊って時間でも無いぞ。俺が早く起きただけだ。桜が謝ることは無い。飯にするぞ。早く席につけ」
「ありがとうございます。優しいですね。ユキマサさん」
皆でいただきますをし、朝食を取る。
「この味噌汁とやら酒のあとには持ってこいじゃの」
「あー、分かる。飲んだあとって塩分欲しくなるよな。ラーメンとか」
「ラーメン? それもユキマサ君のいた異世界料理?」
「ああ。出汁の文化が無い世界にラーメンがあるわけ無いか。今度作ってみるか?」
「うん! 食べてみたい。ね? 桜ちゃん」
「はい、私も食べてみたいです」
「酒のあとに食べるといいものなら妾も食べてみたいのう」
クレハ、桜、黒芒、三人ともラーメンには乗り気だ。スープは鶏ガラを使うとして味は王道の醤油だな。麺は〝ハラゴシラエ〟で焼きそばを食ってる奴がいたから探せばどうにでもなるだろう。
ラーメン久しぶりだな。飯食ってるのに腹減って来たよ。
「「「「ご馳走さまでした!」」」」
俺たちは満足の食事を終える。
「ユキマサ君、今日はシラセさんの家に行くの?」
「ああ、昨日約束したしな」
「〝王国魔導士団〟の実家……何か緊張するね」
「まあ、そんな固くならなくてイイだろ」
そうして俺たちは出かける準備をする。
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