第830話 蠢く世界
*
「どういう事だ!? ノアが動いたのか!?」
「ユキマサ君、それ以外にもビックニュースばかりだよ。シアナ王女の〝三王〟失脚!? 王国魔導士団に新たに2名の入団〝新六魔導士〟の発足!? 〝八柱の大結界〟の〝魔術柱〟の壊滅。何これ、意味分かんないよ」
新聞を読むクレハが驚きを通り越して呆れてる。
チェリッシュたちも皆驚きを露にする。
「もう何が何だか……」
*
時を少し遡る。
〝中央連合王国アルカディア〟
王宮の一室にてその会議は開かれた。
司会はヒマツリだ。
「〝三王〟
ジークパング・ネモゴールド様、
シアナ・シルフディート様、
ヴァンドール・ブラッディナイト様、入場!」
眠たげなヴァンドール以外は皆神妙な顔をしている。
「続いて、王国魔導士団〝四魔導士〟
シラセ・アヤセ様、
ヒルグラム・パンサー様、
パンプキック・ジャック様、
ヴァジラ・フォーコーン様、入場!」
軍服少女のシラセに、グローブみたいな手の大きさの僧侶ヒルグラム、オッドアイの少年少女(?)のパンプキック、大きな狐の尻尾が生えた大柄の中年和服姿の〝狐人族〟男性、ヴァジラが続く。
「はて? 椅子が二つ余ってるようですが?」
首を傾げるシラセ。
「それが今回集まって貰った理由じゃ」
「?」
「新たに〝王国魔導士団〟を2名推薦することになった。推薦者はシアナ女王じゃ。入りたまえ」
ジークパング王の呼び掛けで二人の人物が会議に乱入する。
「天使な私にこのような場に呼び込むとは一体どんな了見じゃ」
一人目は〝人間〟の二十歳ぐらいの長い黒髪に、本人の言う通りまるで天使のような超モデル体型のナルシストの女性だ。
「まあ、そう言わず座るがいい〝天使〟マキシ・ジェシカよ」
ふん、と鼻をならしながらもパンプキックの横の椅子に着席する。
続いて入場してきたのは怪我も無いのに左腕に包帯を巻き、黒髪、全体的に服は黒い、十字架のアクセサリーを身に付けている。
「フハハハハハハ! 我をこの場に呼んだこと、光栄に思うがいい! っと、説明を忘れていたが、この左腕の包帯は取ることができない。暴風龍が暴れ出してしまうからな!!」
そう言い放ったのは〝闇魂帝王〟鴉羽奈落確かな実力者だ。
ちなみに中二病。魔法のある異世界に中二病というのは変だが中二病である。
左腕の包帯を外しても暴風龍は暴れない。
「二人とも席に着きなさい」
「闇の王たる我の渾身のダークソウル! 闇の魂に飲まれて消えろ!」
「おい待て、何をしとる!!?」
「我の力を見るがいい! 〝闇の破壊〟!!」
ドラゴンボーイのかめかめ派のごとく手から黒いビームを出す奈落。
「まずい! その先は!?」
奈落の放った先には〝八柱の大結界〟の〝魔術柱〟があった。
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