第823話 ユグドラシル24
「そうですね。私は強いて言うなら野菜が好きです」
「ソフィは野菜ばっか食べてるよね」
クスリとガリレオンが笑う。
「野菜か、ベジタリアン何だな。ベジタリアンは長生きするぜ。良いことだ」
そういえば昔、理沙がスイカは野菜だって聞いて目を丸くして驚いてたな。
ちなみに扱い的にはイチゴも野菜の分類に入る。意外と知られてないみたいだけど。
「はい。野菜はいいですよ。山と森と畑の緑を感じます」
よほど好きなのか、うっとりしているソフィア。
「クレハは! クレハは何が好きなの?」
「私はお肉が好きです。小さい頃から大好物です」
「肉かあ。意外なチョイスだね。うんうん、僕も好きだよ。旅の途中、獲物をとって丸焼きで塩コショウでよく食べたなぁ。あー、お腹空いた!」
お腹空いたと言いながらベッドに寝転ぶガリレオン。何だか俺も腹が減って来たぞ。恐るべしごはんの話。
喉が乾いたとのガリレオンとソフィアの言葉で俺はリリリから貰った水を〝アイテムストレージ〟から出す。
すまん、コーヒー牛乳はまた今度で。
「うまぁ! 何この水!」
「この国の水とはまた違いますね」
二人とも水に感動している様子だ。風呂上がりだからより美味しく感じてるのかな?
「〝ユグドラシル〟のお水も美味しいけど、リリリさんの所のお水もやっぱり美味しいね!」
クレハもそんなことを言いながら水をクピクピと飲む。
「ねぇ、ユキマサ。これどこの水?」
「〝フラリア山脈〟の頂上にある、魔女の家の水だ」
「はて? 〝フラリア山脈〟の頂上と言えばまさか〝いろはの魔女〟ですか?」
神妙な顔でソフィアが尋ねてくる。
「そうだ。知り合いか?」
「知り合いではないけども、どうやって接触したの? 前々から〝いろはの魔女〟が住む噂はありましたけど、誰もその姿どころか形跡すら見つけられなかった、眉唾物の話ですよ?」
ソフィは少なくない驚きを見せる。ちなみにガリレオンは二杯目の水を飲んでいる。マイペースだな。
「俺たちも偶然たどり着いたんだ。風に舞った手紙を頼りに結界の家に入ったんだよ」
「なるほど。認識阻害の結界ですか〝いろはの魔女〟が実力者であればあるでこそ探すのは困難でしょうね」
そーいや、ニールスはどうやって結界を見つけたんだろうな。手紙があったワケでも無いし。
あいつも大概だよな。チートイケジジイめ。
「まあ、実力は確かだったな」
「ユキマサさんがそう言うのであれば確かにそうなのでしょうね」
そんな話を他愛もなくしていく。あれ? 最後はごはんの話じゃなくなってるぞ。まあいいか。
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