第814話 ユグドラシル15
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〝ユグドラシル〟ラムネの湧く泉付近
「何か強ぇのが紛れ込んでるな」
「ユキマサさん、それはジェストじゃ……」
「ねぇな。ジェストは一人一人がなるべく気配を消してるが、こいつらにはそれがみあたらない。こっちに来るぞ! 人数は三人だ!!」
森から飛び出して来たのは、
「え!? チェリッシュ、ガリー、ソフィあなた達いつ帰ってたの?」
その三人を見てシルヴィアが目を丸くする。
「シルヴィあなたこそ稗月倖真を匿う何てどういうつもり?」
チェリッシュと呼ばれた茶髪ロングの美少女と、フード付きマントを被っていた俺と目が合うと。
「あら? あなた〝ラタトイユ〟の時の!」
殺気を消し、まるで別人のように気さくに話しかけて来る。
〝ラタトイユ〟って〝天空都市ラタトイユ〟のことだよな? 生憎、こんな美人には会ってないぞ?
「?」
「あ、ごめんなさい。この格好じゃ分からないわよね」
瞬間、パッと何処からかフード付きマントが現れそれにゲームの衣装チェンジみたいに一瞬で着替える。
(これは〝アイテムストレージ〟か)
「!!」
こいつには見覚えがあるぞ!
「パン屋で会ったの覚えてない? ほら、揚げパン譲ってくれたでしょ!」
「あの時の……思い出したぜ」
「今この国には金貨一万枚の賞金首の稗月倖真が潜伏してるの。私たちは稗月倖真を探してるんだけどあなた何かしらない?」
フード付きマントで顔から隠れてる俺にそんな言葉を投げ掛けて来る。本人だと知らずに。
「あー、知らんことも無いが……その稗月倖真に会ってどうするんだ? 捕まえるのか? 殺すのか?」
少し困ったように俺が尋ねると、これまた困ったような回答が飛んできた。
「最初は私たちも稗月倖真の生け捕りを〝アルカディア〟で依頼されてたのだけども、この〝ユグドラシル〟で稗月倖真の支持が決まったから中々動け無いの。可能ならば少し話がしたいわ」
お、話し合いに持ち込むのか?
中々に平和だな。
「ねぇ、チェリッシュ。チェリッシュ。そのマントの奴が稗月倖真じゃないの? シルヴィと一緒にいる男何てその人しかいないんだしさ」
「え?」
思ってもなかった様子ですっとんきょうな声をあげるチェリッシュ。
「ああ、俺が稗月倖真だ」
フードを取り顔を見せる俺をチェリッシュは鳩が豆鉄砲を食ったように固まる。
「おーい、大丈夫か? 話し合うんだろ? 話して解決するなら俺は大歓迎だぞ?」
「うわ、珍しッ! チェリッシュがオーバーヒート起こしてるよ。はい、起きる!」
パン! と、ガリレオンが手を叩くとハッと我に帰るチェリッシュ。
大丈夫か? こいつ。




