第806話 ユグドラシル7
*
「っと、料理が冷めてしまいますね。どうぞ召し上がってください」
少し話し込んでしまったが、俺たちはいただきますをし各自食事を取り始める。
俺は真っ先にコヌフラッチョスを食べる。
簡単に言えば漬物付き卵かけご飯だ。
虹鶏の卵とのことだが、殻が虹色だよ。
まさか、黄身まで虹色ってことはないよな? そしたらもう黄身じゃないし。
コンコンと、卵を割り、エルフ米にかけると、おっ、黄身は黄身だな。黄色だ。
〝シルフディート〟で食べたエルフ米も絶品だったが、シルヴィア曰く〝ユグドラシル〟のエルフ米のが美味いという。楽しみだぜ!
おぉ、米が光って見える。
醤油を少し滴し俺は米を口に運ぶ。
「!!」
「どうですか?」
「美味い! 美味過ぎる!!」
「ふふ、それはよかったです」
「米もだが、水もいいな」
最高級の水だろう。
それで炊かれた米は言うまでもなく美味い。
箸が止まらん!
「はい! 〝逆さ世界樹〟の水を仕様してます。世界でも1位、2位を争う上質な水ですよ!」
へぇ、そりゃスゴいな。ミリアの湖の水も凄かったが、それ以上じゃないか?
「おかわり!」
俺は元気におかわりを要求する。
「はい、いっぱい食べてくださいな」
満面の笑みでおかわりを装ってくれるシルヴィア。フォルタニアとはまた違ったベクトルのエルフ美人だよな。
その後も食事は続き俺はお言葉に甘えて、10杯おかわりした。にしても、俺たちは食うもんが片寄ってるな……クレハと黒芒は角煮、桜はバケット、俺は米ばかりを食べている。
*
ご馳走様でした。と、俺たちは食事を終える。
「皆さん、どうでしたか?」
「最高だった! ここの米が一番美味い!」
「とっても美味しかったです。角煮ばかり食べてすいません……」
「バケットも凄く美味しかったです。ご馳走さまでした」
「悪くなかった。馳走になった」
それぞれ俺たちの反応にシルヴィアたちは満足気。
「それはよかったです。あ、今夜はここにお泊まりください」
「いいのかよ? 遠慮しないぜ?」
「遠慮は不要ですよ。むしろ困ってしまいます」
「至れり尽くせりだな。お言葉に甘え泊まらせてもらいます」
軽く俺は頭を下げる。
それにしても〝アーデルハイト王国〟と〝イリス皇国〟は縁があるからとしても〝ユグドラシル〟が俺の味方をしてくれるとはな。
まだまだ捨てたもんじゃないな異世界。
それで思いだしたが〝イリス皇国〟のレヴィニアとイルザは元気かね?
イシガキの件があったからなぁ。まだ気落ちしてそうだな。優しいからなレヴィニア。
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