表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
751/859

第750話 鶴の覚醒5



「そうですか。話を聞くにエメレアさんの場合は()()()()()()()だけが抜け落ちた記憶喪失のようですね」


 話を聞いたフォルタニアはそっと症状を分析する。


「エピソード記憶?」


 フォルタニアの言葉に反応したのはミリアだ。


「人には陳述的記憶(ちんじゅてききおく)と手続き記憶の二種類があります。エメレアさんの場合は陳述的記憶の種類に当たる経験した出来事を覚える()()()()()()()と学習することで獲得した()()()()の内、エピソード記憶が喪失したと見るべきですね。

 手続き記憶は問題無いかと思います。手続き記憶まで喪失してた場合は家事どころか着替えすら一人では出来なくなりますから」


 フォルタニアの言葉にエメレアはショボンとしている。


「私、怖いんです……思い出したいのに思い出すことが自然と怖くて……身体の奥が冷たくなってズキンと痛むんです。ミリアさんみたいな優しい人との記憶はきっと凄く楽しいことのハズなのに、全てを思い出したら、楽しいって気持ちと反比例するような辛い思い出したくない記憶まで甦ってしまいそうで……いえ、すいません……それじゃ私は現実から逃げてるだけですよね。本当情けない……すいません……すいません……」


 泣き出してしまうエメレア。涙を溢すエメレアにミリアは優しく背中を擦った。


「エメレアさん。謝らなくていいんですよ。それに幸いと言いますか、あなたにはまだ心からエメレアさんを支えてくれる友人……いえ、親友がいます。隣を見てください。ミリアさんは何も諦めてませんよ。少しずつ、少しずつ、前に進んで行きましょう。大丈夫です、大丈夫ですよ、未来には無限の可能性があるんですから、きっと記憶も取り戻し、よくなるハズです」

「……ありがとう……ございます……」


 そう言いながらエメレアはまた泣いた。心では色んな感情が混ざりあっている。


「騎士隊の方へは私から伝えておきましょう。仕事の方もしばらくは病欠にして置きます。事が事なのでギルド騎士の見舞金申請も行っておきます。そんなには出ませんが、独身の女性が普通の暮らしをする分には困りはしないと思います。あ、勿論、ギルドの女子寮はそのまま暮らしていただいて結構ですよ。騎士隊もエメレアさんからの希望がない限り除名は致しません。いつでも復帰してください」


 フォルタニアは今後のエメレアの生活面でどうするかを悩んでいたミリアの心配事をテキパキと処理していく。改めてフォルタニアの有能さにミリアは心の中で感服した。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ