第691話 魔女の家33
*
その後も宴会は続いた。
桜も咲き終える気配は無い。
真夜中になると、クレハと桜が寝落ちしたので〝アイテムストレージ〟から庭に出した俺たちの家に寝かす。
リリリと黒芒はまだ飲むらしく……
こちらも終わりも知らない。
俺も何だか睡魔が来たが、黒芒が酔って近づいてきて俺の腕を抱き寄せ、その俺の腕が服の上から黒芒の形のよく推定Eカップの大きな胸がむんにゅりと当たるので、眠気が一瞬で吹っ飛んだ。
黒芒の胸の暴力的なまでの柔らかさ、柔らかいは暴力なんだよなー。
「リリリ、黒芒、お前らいつまで飲むつもりだ?」
「私は何時まででも。楽しいし」
「ん? まあ、夜が明けるまでかのう」
こいつら……朝まで飲む気だ……
じっと、二人して俺の反応をみる。まあ、簡単に言うと〝お前も飲むよな?〟ってことですか、そうですか。アルハラって知ってるかな、お二人さん。
「あー、分かった。分かった。付き合うよ」
「そう来なくてはのう!」
「じゃ、もう一樽♪」
リリリが杖を振るうと酒が出来上がる。
これ本当に便利だな。後で教えてくれないかな?
黒芒の酒代とか浮くし……
リリリも黒芒も酒や食い物はどこに言ってるんだ? お手洗いとか行った感じは今の所無いし。
テレビとかの大食いの人は食べたら食べたで、後々残らなくてもその時には腹がポッコリ出てたりするが、二人は全く体型が変わった様子はない。
ふーむ、謎だ。
胃にブラックホールでも付いてるのか?
「どうした主様、不思議そうな顔をしおって?」
「いや、何でもない。ブラックホールについて少し考えてただけだ」
その返事に逆に黒芒は〝?〟と不思議そうな顔をした。嘘は言ってない。
だって本当に考えてたし、ブラックホール。
ホワイトホールもあるのかね?
もう〝エキゾチック物質〟だろうが〝ニュートリノ〟だろうが、何が出てきても俺は驚かないぞ!
そういや、ポロッと黒芒が『時間遡行の魔法は妾でも見たことがない』とか、言ってたが、魔法でもタイムトラベルは出来ないんだな。今の所はだが、まあ科学の部類だと〝相対性理論〟が本当ならば未来には行けるらしいが。
過去には行けないんだろうなー。
代表例だと〝親殺しのパラドックス〟と、言う物をご存じだろうか?
例えば、過去に国民的アニメのドラえまんバリにタイムマシンで過去に行ったとしよう。
時間を遡って、血の繋がった父を母に出会う前に殺してしまったらどうなるか? という、話だ。
その場合、そのタイムトラベラーが生まれてこないことになり、結果として本人は生まれてこないことになる。従って、存在しない者が時間を遡る旅行もできないことになり、父を殺すこともできないから父は死なずに母と出会う。すると、やはり彼はタイムトラベルをして父を殺す……。このように堂々と矛盾巡りになるという論理的パラドックスだ。
まあ、パラレルワールドや別世界線って話もあるが、今の俺には答えは出せない。
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