第661話 魔女の家3
ヤバいヤバい!? バレた!!
いろはの魔女、コイツは上手く隠してはいるが強いぞ。黒芒やノアほどでは無いが、敵に回したら厄介なんてレベルじゃない。
しかもコイツの戦い方は恐らく九割は魔法。
俺が今までで最も戦ったことの無い手法だ。
く、どうする? どうする!? ズズッ……! どうする! 出来りゃ戦いたく無い! どうする!?
……なっ、こんなに焦ってる最中なのに思考の途中で無意識にズズッとお茶を飲んじまったぞ!? く、しまった! 胃袋から攻めてくる系か! 流石は魔女だ! やるじゃねぇか、異世界!!
「ユキマサ君、また何かズレたこと考えてない……? いろはの魔女さんはイイ人だよ。大丈夫、落ち着こ」
「私もそう思います! 話せば分かってくれる人です。人を見る目だけは私は自信あるんです!」
呆れ顔ながら笑うクレハと、力強く、でも何処か儚く美しい桜の雰囲気の桜が、焦る俺を止める。
「何を慌ててるの? 私が貴方の名前を聞いてることがそんなに意外なの?」
「ん? 聞いてた? 誰に聞いたんだ?」
そう俺が問いかけると意外な人物の名が返ってきた。
「貴方の名前を聞いたのは斑からよ。貴方達知り合いなんでしょ? 斑のあんなに楽しそうな顔は久しぶりに見たわ」
「斑、あいつが?」
「ええ、旧友なの。あの子は長生きだからイイわ。あの頃の時代の当事者は一体何人残ってることか」
確か斑は1028歳とかだぞ!? それをあの子と呼ぶってことは、それより年上ってことか。そもそも〝人間〟なのか? コイツは。普通に人間の寿命じゃ無いぞ。って、1028歳の斑は〝人間〟だったから、他に極めて長寿な人類がいても可笑しくない。
「あいつには異世界の話をするって約束したからな。それにあいつには俺宛でツケも出来ちまったらしい。俺の大切な友達の故郷と命を守って貰ったんだ。異世界の話+異世界料理でも追加で振る舞うかね……」
出汁文化の無い、この世界では日本料理はウケる可能性が高い。出汁料理以外にも沢山この世界には無い料理があるしな。どれかは気に入ってくれるだろう。理沙の好きな寿司とかラーメンとかな。
そういやまだこの世界の海を見てないな。
魔物の出る異世界だ。海は色々と危なそうだな。
でも、必ず行こう。きっと綺麗な筈だ。
つーか、この世界の川にはブリとかイカとかいるんだよな。あれ? 本当に海とかあるのか、この世界は。いや、塩とか高くなくあるし海は存在してる筈だ。てか、海無いと星の構築がどうなってるかマジで分からん。まあ、もう神様も魔王も居て、魔法もある異世界だから、今さら理解不能なことが起きても、そんなに驚かないけど。
★★★★★★作者からのお願い★★★★★★
作品を読んで下さり本当にありがとうございます!
・面白い
・続きが気になる
・異世界が好きだ
などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!
(また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)
★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!
長々と失礼しました!
何卒よろしくお願いします!




