第639話 アルカディアの会合14
「ん、待って待って。子供子供って、アリスお姫ちゃんに言うけど、その理論だと、この場の殆どは僕から見れば赤子か子供みたいなものになるけどいいの? そうなると大半の意見は流されることになるよ?」
パンプキックが相変わらずのマイペースな口調で話に割って入る。パンプキックがこう言わなければ今頃アリスは大人相手と言えど猛抗議をしていただろう。
見方を変えればアリスの肩を持つと言っても過言ではないパンプキックの発言にアリスは「む……〝霧裂〟なのです……」と、言うと少し黙り込む。
「パンプキック殿、揚げ足を取らないでいただきたい。齢一桁の子供と半世紀は生きる我々を一緒に纏められても流石に納得はできません」
「そうかな。僕は寧ろ齢一桁の小さな子供の方が良い所に目を付けてる気がしてならないんだよねー」
するとスッと手を上げる一人の少女が真剣な声音で口を開く。
「失礼します。私も発言させて貰ってもいいでしょうか」
声の主〝イリス皇国第三王女〟レヴィニア・イリスは薄いピンクの髪を揺らし真っ直ぐに〝三王〟を見る。
「うむ、申してみよ。レヴィニア・イリス第三王女」
ジークパングの言葉に『はい』と、立ち上がり、一瞬だけアリスに『ここは任せて!』とばかりに目配せをすると、シャキッとし、凛とした声で話を始める。
「私はユキマサさんに命を救われました。そして人類の敵である魔族アルケラを倒したは彼です。何より〝対魔王ガリアペスト〟の〝魔王戦争〟で見事ガリアペストを撃ち取ったのは彼です!! 彼は寧ろ人類から賞賛されるべき人物です! 今すぐに指名手配を取り消してください!!」
お願いします。と、頭を垂れたレヴィニアを「あちゃー……」と、ノアが少し困り顔で見つめる。どうやらノアはノアのタイミングでユキマサの魔王討伐のカードを切りたかった様子だ。
「貴女も純粋だね。まあ、全然嫌いじゃないけど」
ボソリと呟くノア。でも、ノアの綺麗な青玉色の瞳は少し笑っていた。
「それはそれ。これはこれよ。魔王を倒せば何してもいいハズ無いでしょ? 分かってちょうだい」
〝三王〟シアナがバッサリと切り捨てる。
だが、その意見に反論したのは意外にも同じ〝三王〟の一人、ジークパング・ネモゴールドだった。
「確かに魔王を倒せば何をしてもいいワケでは無いが、しかし今回の一件に関しては、もし魔王ガリアペストの討伐が事実ならば、罪の軽減、または情状酌量の余地があるのでは無いかの? シアナ女王よ?」
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