第614話 天空都市ラタトイユ17
竹箒に乗り空から移動するが、便利だよな竹箒。
何より、箒に乗って空を飛ぶってのが素晴らしい。
ちなみに街の外での箒は危険と言われた。
何故ならば街の外には空飛ぶ魔物も出るからだ。
空を飛べる魔法なんて言うこんな便利な代物が、大っぴらに利用されないのは、何と言っても空飛ぶ魔物や魔獸の存在が大きく関係している。
ギルドからも〝天空都市ラタトイユ〟の街の外と近隣意外での箒飛行は非推奨どころかやめてくださいとのお達しだ。近隣でも騎空船団でも引き連れてれば話しは別だが、よっぽどの自信があるやつで無いと飛行魔物の出る場所を箒で闊歩したりはしないとのことだ。
さて、ならばなぜ俺たちは今竹箒で飛んでいるのかと言うと、そのよっぽど自信がある奴に俺は僭越ながら該当するからだ。
空飛ぶ魔物も俺なら〝魔力銃〟で余裕で打ち落とせるし、それに黒芒までいる。まあ、黒芒は今日はたまたま興が乗って昼間に起きてるだけだから、今日は少し特別だが。
桜も大分、竹箒に慣れてきたらしく、もう立派に一人前の箒乗りだ。要領イイんだよな、桜。
「目標は二頭だ。さっさと見つけないとな」
「あー、でも、二頭は難しいかもね。私もポーポマンモス食べてみたいけど、どんな味がするのかな?」
「あれ? クレハも食ったこと無いのか。てっきり、肉好きのクレハはそこら辺は制覇してるのかと思ったがな」
「マンモスは山の奥や森林の綺麗な水辺に生息してるらね。都会じゃ中々売って無いんだ。仕入れも高めだから扱う人も牛肉や豚肉の方を扱う人が殆どだし」
残念そうにクレハは言う。
「それに私は生まれも育ちも〝大都市エルクステン〟だから機会がなくて、あ、でも前に1日限定で〝ハラゴシラエ〟でクシマンモスのステーキが販売してたんだけど、私その時、ギルドの騎士隊の遠征で行けなかったんだ……」
ショボくれるクレハは本当に悔しそうだ。
アトラ辺りにこっそり頼んどけばクレハの分ぐらい予約ってことで残しといてくれそうだけどな。
まあ、真面目なクレハの性格だ。そんなちょっぴりズルいことはしないか。
「なら尚更、二頭捕まえないとな。なあに、俺の〝天眼〟で探せば何とかなるだろう」
そういやマンモスは象の仲間なんだよな。象は食ったこと無いな。象料理ってあまり聞いたこと無いしな。タイでは象を食べる文化はあるらしいが。
「妾は昔、食べたことがあるの。美味であったぞ」
「流石は長生きしてるだけのことはあるな。桜はどうだ?」
「私は田舎暮らしでしたが食べたことありません」
「そうか、一緒だな!」
四人中三人が食べたこと無いみたいだ。
うーん、マンモス! 胸が高鳴るぜ!
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