表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
572/864

第571話 シナノの新生活4



「大丈夫だ、ミリア。心配することは無い。エメレアは必ず目を覚ます。目を覚まさなかったら私があの世でも何でも連れ戻しに行ってやる。ミリア、君はもう私たちと出会った頃のように一人じゃない。私も、マリア殿……お婆ちゃんもクレハも皆、君の味方だよ」


 心配ならば頼ればいい。

 抱え込み、不安ならば相談すればいい。

 押し潰されそうなら助けを求めればいい。

 怖いのならば優しく手を握ればいい。


 そうシスティアは言いミリアを励ました。

 ミリアは、うん。うん。と、頷き。目にはうっすらと、いや、ポロポロと涙が溢れていた。


「うわっ! ミリアさんどうしたんですか!? 食事に何か不備でもありましたか!? ハッ! それともまさかまだお食事中のミリアさんのカルボナーラをしなのんに持ってかれてしまいましたか!」


 ミリアの涙にアトラは仕事を忘れ慌て始める。


「待ってください。酷い冤罪がありましたよ!? いくら私でも人様の食事中のお皿には手をつけません」


 有らぬ疑いに猛抗議のシナノ。


「ごはんもしなのんさんも悪くないです。泣いちゃったのは泣き虫な私がイケないんです……」

「わ、わ、私だって泣き虫ですよ!」

「そうです、私もです! 冬なんてお金なくて寒くて惨めで毎日焚き火の前で涙を乾かしていました」


 アトラとシナノのフォローが入るとミリアはくすんと泣き止み「ありがとうございます」と励ましてくれた二人にお礼をいった。


「ミリアさんが泣いてたのはエメレアさんのことですよね? 確か〝精神性魔力障害〟だとか……私も今度お見舞いに伺わせて貰ってもいいですか?」

「勿論だ。アトラ殿いつでも来てくれ。きっとエメレアも喜ぶだろう」


「あの、私も行っていいですか? エメレアさんと言う方は面識はありませんがアトラ先輩からよくお話は聞いています。迷惑な話しかも知れませんが、常連のお客さんとは少しずつでいいんです。私も仲良くなりたいんです」

「しなのん殿と言ったかな? 勿論キミも来てくれるなら大歓迎だ。目が覚めたらエメレアには私から紹介しよう」

「は、はい! ありがとうございます! き、騎士隊長様っ!」


 騎士隊長であり、しかも紳士的な対応のシスティアを相手にシナノは声を裏返しあからさまにテンパる。


「そう畏まらないでくれ。私のことはシスティアでいい。様付けも要らん。そんな偉い立場じゃない。私の場合は騎士隊長とは名ばかりだ。こないだの〝魔王戦争〟でも私は足を引っ張ったと言っていい戦果だった」


 システィアは自虐気味に話した。

 もっと強くならねば。頼りにならねばと言うシスティアの内なる思いをその場に居た者は強く感じた。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ