表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
569/864

第568話 シナノの新生活



 ──〝大都市エルクステン〟

        料理屋・ハラゴシラエ


 ギルドの目の前にあるその料理屋は昼時という事もあり大盛況だった。嵐のように飛び回る注文(オーダー)を少し慌てながらも捌くスタッフたち。厨房には黒髪黒眼鏡の店主と金髪ロングの女将がいる。二人とも30代ぐらいだ。出来上がった料理を入ったばかりの新人スタッフが忙しさにわたわたしながらもキチンとこなす。


「おじさん、注文(オーダー)です! ニンニク鳥の唐揚げ定食と野菜炒め定食を二つにカルボナーラ2キロです!」

「了解! アトラ、縞牛のステーキができたから三番卓に運んで貰えるかい? あと五番卓がお会計みたいだ。そちらも頼めるかい?」


「了解です! アトラ、行きます!」


 ビシッと謎敬礼をしながら言われた通りに仕事をする。でも「今日は忙し過ぎですよ~!」と、ちょっと半泣きなのは店主はスルーした。だって忙しいから。


 ふと、皿を下げる店員が離れ業を見せた。

 皿に残っていたエビフライの尻尾、それがテーブルから離れ、厨房の洗い場まで来る僅かな間にエビフライの尻尾は消えた。さて、何故だろう? 不思議なこともあるもんだ。

 半分のコロッケが残った皿を見つけた時に彼女の目は鋭くキラリと光った。そうアトラは見えた。


「しなのん! お客さんの残した物、食べちゃダメですって! お行儀が悪いですよ。あと、太ります!」


 客の残した半分のコロッケを胃袋へと流し込もうとするシナノをアトラが忙しさに涙しながらも注意する。


「アトラさん、だってエビが泣いてます。コロッケもです。残された食事が勿体ないです。後、私はいくら食べても太らない体質なのでご安心ください!」


 もぐもぐ、ごっくん。と、胃袋へとコロッケが流し込まれるとシナノは満足そうにアトラへ返事を返す。


「ミリアさん体質ですか。羨ましい……あ、なら、いいんですか~? しなのん、それだとお客さんと間接キスになっちゃいますよー? あー、やらしいです!」


 アトラがシナノにニヤニヤとした視線を向ける。


「間接キスが何ですか? 唇と唇が接触したワケじゃありませんし、それなら理論的には同じ空気を吸ってる人全てが間接キスしてるような物ですよ?」


 アトラの言葉をシナノ流の解釈で論破する。


「──ッ!? 私、知らぬ間に間接キスをしてたのですか!? 私、やらしい子になってしまいました!」


 アトラは顔を赤くし口を押さえてバタバタと暴れまわる。


「ふふ、だから間接キス程度で慌てないことですね」


 勝ちました! と、ばかりにシナノは次のテーブルに残されたミニトマトをぽいっと口に運ぶ。

 今日も素敵な仕事になりそうだ。と、シナノはご機嫌に「♪」を頭に浮かべたようにアトラは見えた。


 


 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ