第565話 白フードの来訪者4
「本当にユキマサ様が人類の敵に回ったらどうするつもりなのでしょうか……」
「あら、分かりきったことを言うのね。ユキマサが敵に回ったら人類は終わりよ。ユキマサは世界を救う力も、逆に世界を滅ぼす力も持っている。それこそ魔王と戦った方がマシでしょうね。それを上は分かってない。ヴァンドール陛下ですらそうだった。それもあって私は〝王国魔導士団〟を抜けた。今、あの場所に、私の憧れた正義はない」
「まあ、アルテナ様がお導きになったユキマサ君が世界を滅ぼす可能性は限りなく少ないけどね」
「アルテナ? それって神様の名前よね? それとユキマサがなんの関係があるの?」
おっと、と、ロキ、ノア、フォルタニアは焦る。
エルルカは知らない。ユキマサがアルテナに呼ばれ異世界から来たことを。
秘密にしてと言われたワケでは無いが、秘密にしておいた方が良いことも世の中にはある。
「いいわ。今度直接本人に聞くから。ユキマサには話したいことも沢山あるし、いつかの穴埋めもまだしてもらってないしね」
気にしないで話を進めなさいとばかりにエルルカはヒラヒラと手を降る。
「そう言えば、もう一方〝王国魔導士団〟を抜けたそうですね?」
ロキが問う。その目はやけに鋭い。
その質問にはノアがあっけらかんと答える。
「〝鵬剣〟チャッチャラー・グットクールさんだね。脱退発言には周りはザワついてたかな〝三王〟にも止められてたけど、返事は頑なだったよ。今後は奥さんと一緒に冒険者として活動するって言ってたかな『私はユキマサ君の味方だよ』って、言ったら『え、マジスか!? 俺もっス!』って驚いてたよ♪」
「ついに〝四魔導士〟まで下がりましたか」
「私と合わせて二人が抜けた。最後まで引き止めてくれたシラセには悪いことをしたけど、私は全く後悔してない。チャッチャラーも同じだと思うわ」
緑茶を空にしたエルルカが言う。
「それとこれは悪いお知らせなんだけど。ユキマサ君の確保に〝スマイル〟が動くことになった」
「ス……〝スマイル〟と言うと、あの世界最強の冒険者パーティーですか!? 何故、このタイミングで、彼女たちが動くのですか!?」
「冒険者の主な行動理由は一つ。お金だよ。それ以上でも、それ以下でもない。ユキマサ君の懸賞金の金貨一万枚の他に各国は彼女たちに金貨五千枚を上乗せした。まあ、金貨を出すって言った国は何か後ろめたいことがあるんだろうね。そんな感じがしたから、国の名前と王族の顔は覚えといたよ」
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