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第461話 虫の息



 ──〝大都市エルクステン〟

        大砦の門付近──


 愧火(キビ)が魔王に進化してから、約1時間が経っていた。


 辺りには8人の騎士隊長、愧火、ゴライアスの〝最悪種(テリビリス)〟しかいない。

 住民は全員逃げることに成功したみたいだ。


 だが、辺りの景色は最悪であった。

 大砦の門は勿論、建物や壁は粉々に割れ、炎を操る愧火の攻撃のせいで辺りは一面焼け野原。

 家は燃え、地面は裂け、炎が上がる。

 でも、こんなものは〝魔王戦争〟の序章であった。


 なのに──騎士隊長たちは壊滅状態だった。


 愧火の討伐にあたっていた、ティクタス、ヴィエラ、ラジ、ボタン、エミルはティクタスとボタンを除いて虫の息。

 ゴライアスの〝最悪種(テリビリス)〟と戦っていた、リーゼス、ルドルフ、システィアはリーゼス以外が虫の息、ルドルフに関しては意識を保つのがやっとだ。


 それでも魔王と〝最悪種(テリビリス)〟のゴライアスを相手に1時間もの間、死者を出さずに戦えたのは日頃の鍛練の賜物(たまもの)だと言えるだろう。だが、結果は悲惨な物だった。


「まだじゃ! こんな奴らにわしらは負けるわけにはいかん! ティク坊、愧火を3分足止めするんじゃ、わしはゴライアスを止めるぞい。その間に他の者は〝上回復薬(ハイポーション)〟で回復するんじゃ! まだ戦いは終わらせられん! わしらがここで負ければ〝大都市エルクステン〟の人も街も滅ぶことになるんじゃ!」


 こんな中でもリーゼスは簡単な策だが、最善の行動を起こした。


「畏まりました。愧火は私にお任せを」


 一歩、ティクタスが前に出る。


「お前が3分? まぁいい。やっと力の扱い方が分かってきた所だ。喜べ、お前から殺してやるよ」


 愧火が怪しく笑う。


 嘲笑(ちょうしょう)する愧火が笑い終える前にティクタスが動いた。


「〝絶剣(ぜっけん)再起動(リ・ブート)〟」


 黒剣に重力(グラビティ)系の魔法が展開される。

 瞬時にティクタスは愧火に斬り掛かる。

 速度は速い。愧火は防御を図るが薄皮一枚ティクタスの刃が愧火を斬る。


「私の剣は少々重くなりますよ?」


 斬られた愧火の傷口を中心に身体全体が下に向かい引っ張られる。クレーターを作るようにどんどんと愧火は地面に埋まっていく。


「これで少しは大人しくなりますか?」


 少しばかり息を切らしティクタスは警戒した視線を向ける。


 *


「二人が時間を稼いでくれている間に我々は必ず復活しなければ」


 システィアは自身の〝上回復薬(ハイポーション)〟を一気に飲み干し、ルドルフの元へ駆け寄る。


「ルドルフ殿、意識を保つんだ! 早くこれを!」


 上半身だけ出して瓦礫に埋まってたルドルフを一気に瓦礫から引き抜き〝上回復薬(ハイポーション)〟を飲ませる。


「すいません、システィアさん……助かりました」


 1秒、2秒と経つに連れ、みるみる傷が回復していく。


「よし、傷が治った。我々も早急にリーゼス殿を援護しなければ、あのゴライアスは皆で力を合わせねば倒せない」


 ルドルフの治療が終わると、システィアとルドルフは頷き合いゴライアスの〝最悪種(テリビリス)〟の元へ向かう。


 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

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 (また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


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