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第460話 次から次



 ──〝大都市エルクステン〟

      ギルド・ギルドマスター室


「一体どうなってるんですか! 次から次へと……」

「ロキ、気持ちは分かりますが。嘆いてる場合ではありません」


 報告を受け、彼にしては珍しく机を叩き気持ちを表に出すロキと、それを宥めるフォルタニアにも焦りが見える。


 こんな短期間で〝魔王戦争〟が二度も起きるなんて誰も想定していなかった。

 ましてや魔族が魔王になるなど前代未聞だ。

 〝魔王石〟を食らえば魔王になれる。そんな話は昔からあったが、眉唾物の想定の域を出ない話だった。


 先日の魔王ガリアペストの〝魔王石〟は〝中央連合王国アルカディア〟の〝アーストライト大聖堂〟に厳重に保管されている。

 さて、ならばどこから〝魔王石〟が出てきたか。


「〝7年前の魔王戦争〟の魔王ユガリガの〝魔王石〟は回収できなかったんでしたね」

「ええ、恐らくですが〝白獅子〟──ユキマサ様のお爺様が所持してた可能性が高いですね」

「暁様ですね。彼は無事でしょうか? 十中八九、彼から〝魔王石〟は流出したのでしょうが、私たちは〝魔王石〟の件では何も暁様には文句は言えませんね。暁様がいなければあの時点で我々は詰みだったのですから」


 7年前に魔王ユガリガを討ったのは紛れもない暁なのだから。当然、討伐者にドロップアイテムの権利は一番にあって何ら不思議ではない。


 すると不意にフォルタニアが左頭部を押さえる。

 誰かからの〝精神疎通(テレパス)〟だ。

 それを今受け取ったフォルタニアの顔は暗い。


「ロキ、悲報です。連絡があり〝中央連合王国アルカディア〟からの援軍は見込めません。六魔導……いえ、今は五魔導士でしたか。過半数の三人しか〝中央連合王国アルカディア〟に居ないため援軍は出せないそうです。非常に参りました……」


「ならば我々だけで対処しなければならないようですね。ユキマサさんが居てくれたらどれほど心強かったか……騎士隊長たちを信じてないワケではありませんが、ユキマサさんと〝王国魔導士団〟抜きで我々にどうしろと……本当に怨みますよ。エルフの国(シルフディート)……」


 騎士隊長たちは、決して弱いワケじゃない、だが、人類の最高戦力である〝王国魔導士団〟と比べると一段階劣ると言われざるを得ないのが本当の所だ。

 騎士隊長の中でも頭一つ抜けてるのが第1騎士隊長のティクタス・フーズレイズだが〝王国魔導士団〟にはあと一歩及ばないと言った所だ。

 これは言うなれば騎士隊長が()()のではなく王国魔導士団が()()のだ。

 そんな今の戦場にロキは頭を抱え、何とか打開策をと頭をフル回転させるのであった。

 


 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想、いいねをいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

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