第438話 大河とプリン
〝スノーワイトの街〟を抜けてから3日、俺たちは、まだ山を登っていた。
途中、岸向こうが見えない程にバカデカイ大河を通った。深さも半端ないだろう。
『川ブリって本当に川にいるのか?』と、思ってたが、あの川ならブリ所かマグロがいても可笑しくない。雪イカもこの川か? それとも本当に雪の中に住んでる生物だったりしてな? ハハ、それは無いか。
「山登りも3日になれば飽きるかと思ったが意外とイけるもんだな」
異世界の山登りはとにかく色んな物が沢山あった。御神木のような木々が何千と並ぶ大木ゾーンやミリアの湖に負けず劣らずの神秘的且つ綺麗で深い湖。豊富な種類の木の実の採取。
魔物とも戦った、ドロップアイテムもたっぷりゲットした。後、魔獣扱いのヒュドラもでた。久しぶり。
そして何よりも、ただただ山が綺麗だった。
元いた世界だと山登りなんて中学校の登山を除くとプライベートで1回しか登った記憶がない。
そんな俺でも異世界の山登りは素晴らしいと思えた。まあ、魔物がちょくちょく出て来てくるのは面倒だなと思う場面もあるけど。ギャーギャー煩いし。
「あ、プリンだ! 一つ食べよっと」
ん? プリン? 何を言ってるんだクレハは?
山の中にプリンなんてあるわけ……
「うぉ、マジで、プリンじゃん!!」
木からプリンが生えていた。何を言ってるか分からないかも知れないが、木から、正確には木の枝からプリンが生えてるんだ。
『あれは何だ?』と、聞かれれば、100人中100人が『プリンが木から生えている』と答えるだろう。
「ユキマサ君、どうしたの?」
「いや、プリンが生えてるんだぞ?」
? と、不思議な顔をされた。
異世界ではプリンは木になるらしい。
ははは……魔法も魔王もツチノコも神様だっているし、豚だって空を飛ぶんだ。今更プリンが木から生えてたぐらいで驚かないぞ……もぐもぐ。
やたら美味かったプリンを1つ、2つと食べ、終いには〝アイテムストレージ〟ぽこぽことプリンを仕舞い再び歩きだす。
次、甘い物も好きな理沙に会ったら、これでプリンアラモードでも作ってやるか、ミリアに貰ったメロメロンにシンデレラストロベリーもあるんだ。
後は生クリームか。そういやフォルタニアと食ったクレープに王様クリームとか言う絶品生クリームがあったな。あれを探してみよう。きっと喜んでくれる。
「ありゃ、何だ? 山の後ろに山……いや、岩山か」
木々が殆どなく、土と岩でできている山。
だが、そんなことよりもこの山は気味が悪い。まるであの世とこの世の境目のようなそんな場所だ。
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