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第332話 告げられる真実



 *


「何で何で、本物!? エメレアちゃん! 本当に会いたかったよ! 私たちのこと覚えてる!?」


 キャー! と、テンション高めにキサラギさんが私に抱きついてくる。


「き、キサラギさん! え、嘘! 私も会いたかったです! いっぱいお礼もお話もしたくて!」


 対する私もテンションが上がる。手を取りピョンピョンと跳ねる。

 私をこの街まで連れてきてくれた大恩人だ。

 この人たちがいなければクレハやミリア、システィア姉さんにお婆ちゃんに出会えることは無かった。


「て、隣、トアの娘のミリアちゃんじゃねぇか?」


 キサラギさんの後ろにいた、茶髪に髭の中年男性エルバさんがミリアに声をかける。


「え?」


 一瞬の言葉に私は頭が追い付かない。

 ……どういうこと?


(トアってミリアのお父さんの名前の筈。何で、エルバさんがミリアのお父さんを知ってるの──?)


「エメレア、この人たち私のお父さんの冒険者パーティーの人だよ? エメレア、知り合い?」


 ミリアも不思議そうにしている。

 対する私は無言で状況を整理し考える。


「あ……」


 ポツリと声が漏れた。

 蚊の鳴くかのような小さな声だ。


「キサラギさん、リーダーさんやシュナさん達は何処にいますか? 私、会いたい、です」


 最後の方はカタコトになってしまった。

 聞く前に分かってしまったからだ。最悪の答えに。


 リーダーさん、優しいリーダーさん。私が名前を忘れてしまっていたあの人は──()()()()()()()()()


「エメレアちゃん、トアもシュナも亡くなったわ。かれこれ、もう6年になるかしらね。今の〝吟遊詩人(バラッド)〟は、ここにいる私たちの5人だけなの」


 うわぁ……うわぁ……ああぁぁ……


「エメレア、だ、大丈夫……!?」


 心配そうに私を見るミリア。

 声がでない、私は混乱している。


「エメレアちゃん、シュナとは特に仲が良かったものね。あの子もあの後、凄く心配していたわ」

 

 膝を尽く私をキサラギさんが受け止めてくれる。


「ごめんね、ミリア、私がちゃんと話してれば」


 ミリアには私の過去は話していない。

 話さなかった。暗いことばかりだったから。


「ううん、大丈夫だよ。エメレア、汗凄いよ、汗拭いて」


 いつも通りの優しいミリアに私は感謝する。

 ミリアは優しい。泣いちゃうぐらい優しい。

 その優しさの背後に今はリーダーさんの面影がやけにちらつく。あの人も本当に優しかった。

 

「ミリアちゃん、久しぶり、私たちのこと、覚えててくれたみたいだね」

「こ、こんばんはございます……! お、お世話になってましゅ……す!」


「積もる話もありそうだし。私たちもエメレアちゃんに()()()()()()()()()()()があるんだ──ちょっと、場所、変えよっか? 二人とも、ご飯は食べた?」


 ポンポンと、私の肩を優しく叩いたキサラギさんは「すぐそこの料理屋にでもどう?」と、指を差す。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

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