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第27話 第2騎士隊長と第3騎士隊長2



「〝剣斎(けんさい)〟エルルカ・アーレヤストっていうと、人類最高峰の鍛冶師にして〝中央連合王国アルカディア〟の、たった6人の少数精鋭〝王国魔導士団〟通称〝六魔導士〟の1人よね……人類でも、トップクラスの実力者で〝7年前の魔王戦争〟でも大活躍した人物よ!? ──貴方、何でそんな超大物に、プロポーズなんてされてるのよ!」


 バンッとテーブルを(てのひら)で叩き、身を乗り出しながら、エメレアが長々な説明付きで、俺に話しかける。


(ある程度はクレハから聞いていたが……反応を見るに、俺が思っていたよりも、随分と大物らしいな?)


 それに、今の説明だとエルルカは『〝7年前の魔王戦争〟でも大活躍』ってのが少し(キー)な気がする。


 でも、そんな事より──


 ……今はクレハの視線が何か怖い。


 こちらをずっとジトーっとした目で「ふーん……ふーん……」と呟きながら、俺を見ている。


 そして、何が怖いって……

 クレハの、その瞳にはいつも必ずある筈の、()()()()()()()が何処にも見当たらなのだ。


(これ、回復魔法で治ったりしないかな……?)


 すると、先程からこちらに話すタイミングを、伺う様子を見せていた、ヴィエラに話しかけられる。


「〝剣斎(けんさい)〟からプロポーズされたって事はユキマサさんは〝剣斎〟より強いって認められたって考えていいのかしら? ──あ、普通に呼んでしまったけど、ユキマサさんって呼ばせて貰っていいかしら? それと私は〝第3騎士隊長〟の──ヴィエラ・フローリアよ。ヴィエラって呼んでちょうだいね!」


 軽く自己紹介した後に、指をスライドするような動作を見せ。最早、異世界の名刺代わりでお馴染みである〝ステータス画面〟を見せてくる。


 ―ステータス―

 【名前】 ヴィエラ・フローリア

 【種族】 鳥人族(ハルピュリア)

 【性別】 女

 【年齢】 27

 【レベル】60


 やっぱり、鳥人族(ハルピュリア)か。簡単に言うと翼の生えた人間だな。見た感じは足とかも人間のそれだしな。


「さあな? それと別にさんは付けなくていいぞ?」


 ──確か、武器屋のレノンの話だと……


 エルルカはもし誰かと付き合うなら『自分より強くて見た目も若く、黒髪の男性じゃないと嫌だ』とかいう随分と具体的な事を言っていたらしい。


(今の質問をして来るって事は、経緯は知らないが、ヴィエラはそのエルルカの話を知ってたんだろうな)


 次に、俺も軽く魔力を込めて指をスライドし……


 ―ステータス―

 【名前】 ユキマサ

 【種族】 人間(ヒューマン)

 【性別】 男

 【年齢】 16


 お馴染みの素っ気ない〝ステータス画面〟を、俺はヴィエラと、後、リーゼスにも見せる。


「あら、否定も肯定もしないのね? それと呼び方の件も了解よ。じゃあ、改めてよろしくお願いするわね。ユキマサ。これからは私とも是非仲良くしてちょうだいね?」


 可愛く少し斜めに、人指し指を立てたポーズを取りながら、ヴィエラはウィンク混じりに言ってくる。


「ほほう! それにしてもあの()()()とまで言われた〝剣斎〟と恋仲とは(すみ)に置けんの? わしは──リーゼス・ロックじゃ。ちなみに〝第2騎士隊長〟を任されとる。気軽に、リゼ爺とでも呼んでくれいの!」


 リーゼスも、軽い自己紹介と共に〝ステータス画面〟を見せてくる。


 ―ステータス―

 【名前】 リーゼス・ロック

 【種族】 人間(ヒューマン)

 【性別】 男

 【年齢】 68

 【レベル】67


「いや、別に恋仲とかじゃないんだが……ユキマサだ。まあ、よろしく頼むよ。リゼの爺さん?」


「何と!? あの〝剣斎〟をフリおったのか? ──エルルカ・アーレヤストと言えば、ファンクラブができる程の超絶美人で、腕っぷしは強く、ああ見えて弟子や仲間思いで。その上、とても一途で、(ちまた)では、理想の嫁ランキングは、常に上位の超絶美女じゃぞ?」


 ずいぶんと詳しいな? てか、何だよ? 理想の嫁ランキングって? あと何処の(ちまた)だ?


 すると、サラッとお代わりのお茶を持ってきてくれたフォルタニアから、俺はお茶を受け取ると「悪いな」と言い、俺はそのままお茶を飲み始める。


「──というか、ユキマサ君の返事を待たずにエルルカさん帰っちゃったんだよね……そういえば『また会いましょ、今度は二人で』とか言われてたけど……あの後、二人で会ったりしたの……?」


 クレハもお茶のお代わりを受け取ると、何処か気を紛らわすような感じでお茶をズズッ……と飲んでいる。


「いや、会ってねぇよ? それにあの後、俺はクレハとずっと一緒にいただろうが……」


 その言葉に「むッ……」と反応するエメレアと「あらまあ」と何だか楽しそうなヴィエラ。


 そして気づくと、いつの間にかヴィエラとリーゼスも椅子に座り、フォルタニアのお茶を飲んでいる。


 ちなみにヴィエラは俺の右隣で、リーゼスはエメレアの左隣に座っている。俺は別に構わんが……ヴィエラ? お前は魔物の数が不可解だの、魔族だの、何だのの調べはいいのか?


 後〝魔王信仰〟がどうのとかも言っていたな?

 まあ〝魔王信仰〟何て呼び方で、想像はつくが……

 

「そ、そうだったね……! ずっと一緒に居たもんね、そっか、そうだよね……うん……!」

 と、何故か少し機嫌が良くなって行くクレハ。

「……ず、ずっと……ですって……?」

 と、なんか少し機嫌が悪くなって行くエメレア。


「ふむ。でも〝剣斎〟が、自分より上と認めたのが本当なら、大体お主のレベルの想像はつくのう?」

「悪いな? レベル非公開で?」


 俺は嫌みっぽくでは無く、流すように言う。


「そんな事は気にせんでよいよい。むしろ詮索(せんさく)をしている、わしのがマナー違反じゃからの?」

「……そうか。別にそれぐらいは構わねぇよ」


「ちなみに六魔導士のエルルカさんのレベルっていくつぐらいなんですか?」


 と、まずそこを確認するエメレア。どうやら俺のレベルあてクイズに参加するらしい。


 お前は俺の事はどうでもいいんじゃなかったのか?


 そしてエメレアの質問にフォルタニアが答える。

「ご本人から確認した情報ではございませんが。エルルカ様のレベルは、1年前の時点で〝88〟だと聞いております」

 

「……88!?」

「私もそれぐらい……いやそれ以上に強くならなきゃ」

「ケフ……ケホ、お茶が気管支に入っちゃった……」

「その話は、私も聞いたことあるわよ」

「レベルが全てでは無いが、わしもまだまだじゃの」


 エメレア、クレハ、むせるミリア、ヴィエラ、リーゼスが、エルルカのレベルに対し、それぞれの感想を述べている。


 まあ、1人はお茶が気管支への侵入報告だったが。


(えーと……ミリア、大丈夫か?)


 だが、よく見るとエメレアが『むせた時は頭を低くしなさい』とミリアの顔をうつ伏せで、自分の膝の上に乗せ、優しく背中を擦っている。


 相変わらず、ミリアには物凄く優しいな?


 その優しさの0.1%ぐらい俺にも分けてもらえませんかね……? と、そんな事を考えながら、俺はお茶を啜る。




 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

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