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第167話 魔王戦争ガリアペスト編22「終戦」



 *


 ──大都市エルクステン・壁外──

 

 そこにはゴライアスに乗った、血だらけの愧火(キビ)がいた。脳と心臓は破壊されていないが、ティクタスとの戦いで怪我を負っていた。

 ティクタスからは隙を突いて逃げ出してきたが、魔王が倒され、しばし呆然としていた。


「これは俺達の負けだな、ズラかるぞ」


 そう言い、愧火(キビ)はゴライアスの変異種(ヴァルタリス)に乗り、その場を後にする。


 *


 ──大都市エルクステン・壁外北部──


「ユキマサ君、よかった、魔王を倒せたみたいだね♪」 

 

 魔物を葬りながらノアが嬉しそうに笑う。

 魔王が倒されると、街に向かっていた魔物達はちりじりに散らばっていく。


 だが、ノアはその魔物達を魔法で作った自身の身長の何倍もある大剣で、一振り、二振りと、大剣を振るい、魔物を倒して行く。


 *


 ──大都市エルクステン・ギルド──


「「「「「「「うおぉぉぉぉ!!」」」」」」」


 ギルドから歓声があがる。


「魔王が倒された! それは本当ですか!」 


 明るい笑顔になるロキ。


「はい、壁外上空にて魔王城の崩壊が確認されています」

「彼は無事ですか!?」


「ユキマサ様、クレハさんの無事の確認はまだ取れていません。現在、安否不明のギルド隊員も合わせて早急に確認いたします──」


 *


 俺とクレハは大都市エルクステンに向かい歩く。


「よし、戻るか!」

「うん、お、お疲れ様ぁ!」


 クレハはドバっと疲れた様子だ。


 と、その時だ──


 パァァァン! と、空が光る。


(これは魔王の封印が変わった時と同じ──)


「魔王が倒されると、66日ごとに変わる魔王が()()()()()()()みたいだよ」

「なるほどな」


 てことは、最悪、連戦の可能性もあるのか──


 と、次の瞬間、


「「クレハぁーー!」」


 ダダダダタッとエメレアとミリアが走ってくる。


「エメレアちゃん、ミリア!?」

「「クレハ!」」


 ぎゅ、ぼふりと二人がクレハに抱き付く。


「二人共無事でよかった! 第1隊の援軍はどうなったの?」

「そ、それが……私達が駆けつけた時は既に魔族愧火(キビ)()()した後だったわ」


「そうなんだ……でも、スゴい成果だよ! 魔王を倒して、魔王軍も殆ど壊滅だもん!」

「そうよね! でも、本当にここ最近は生きた心地がしないわ、クレハ、無事でよかったぁー!」


 再び、むぎゅりとエメレアはクレハに抱きつく。


「おーい、お前ら、嬉しいのは分かるが、ギルドに戻るぞ?」

「べ、別に、貴方に言われなくても分かってるわよ」


 ようやく俺を見たエメレアはムクれている。


 渋々ながら歩き始めるエメレアはクレハに抱きついたままだ。いつも聞き分けのいいミリアも、今回ばかりはクレハの袖を可愛く嬉しそうに掴んでいる。


 ぐしゃぐしゃになった大砦の門を潜り抜け、大都市エルクステンに戻る。

 街の中は、あれ? こんな人沢山いたっけ? と思うほど騒がしくなっており、歓声が街にこだまする程に大きく広がっている。


「ユキマサさん! よかった、ご無事のようで!」

「ロキか、随分と街が騒がしいが、ノア達や他の連中はどうなっている?」


「大聖女様達もこちらへ向かってるようです。怪我をしたギルドの隊の者達も、既に救助に向かっております。お陰さまで被害も最小限と言っていいでしょう」

「そうか、そういえばロキ、こんな物を拾ったんだが、いるか?」


 俺はロキに魔王石を渡す。


「魔王石!! 魔王を倒した証明になりますね! ですが、これは大聖女様にお渡しください」

「ノアにか? 分かった、そうするよ」


 と、その時だ──


「──あーー! やっと、見つけた!! ユキマサ!!」


 こちらに一人の少女が駆け寄ってくる──そして俺はその少女の姿を見ると、自分の目と耳を疑った。


「……は、()()!? 何でお前ここにいるんだ!?」


 それは他でもない。元いた世界の()()にいた筈の、俺の幼馴染みにして、血の繋がらない兄妹(家族)である栗毛色の長い髪の少女──花蓮理沙(はなはすりさ)であった。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

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