表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
165/858

第164話 魔王戦争ガリアペスト編19「ステージ変更」



 *


 ──大都市エルクステン・ギルド──


「は? 魔王が逃げた!?」


 フォルタニアから報告を受けたロキが、すっとんきょうな声をあげる。


「ええ、大聖女様のお付きのヴィクトリア様からですので、確かなことかと……」

「それで魔王は何処に!?」


「大砦の門の方向に向かっている様子です」

「確か、魔王城がある場所ですね、そちらには誰かいますか?」

「いえ、今は誰もいないようです──ですが、ユキマサ様が魔王を追っているようです」


「そうですか、後は彼に託されたと言うことですね」


 そう呟くロキは、遠い目で空を仰ぐ。


 *


 ──大都市エルクステン・西部──


 六魔導士──〝剣斎(けんさい)〟エルルカ・アーレヤストは、赤の魔族愧火(キビ)と戦っていた。


 ……が、剣撃が舞う、その途中で愧火(キビ)が空を見上げた。


「魔王様、撤退だと? ハハッ、どうなっている」

「勝負の最中に余所見とは随分と余裕なのね、それともバカなのかしら?」


 その一瞬を見逃すエルルカではなかった。


 ──シュン!


 と、一瞬、時が止まったかのような斬撃を放つ。

 その両手には長いドスが持たれている。


「流石に速ぇな、六魔導士さんよ?」


 斬られても、尚、笑う、その姿には余裕が見える。


 魔族は脳と心臓を破壊されない限り死なない──

 故に、まだ愧火(キビ)には危機感はあまりなかった。


 だが、決して目の前のエルルカを軽視していた訳ではない。むしろ、称賛を与えるほどにエルルカを評価し、その勝負を楽しんでいた。


「状況が変わった、ここは引かせてもらうぜぇ」

「私が逃がすとでも?」


 と、その間にバッと、複数の影が割り込む。


「こいつら、魔王信仰!? こんなタイミングで……」


 その間にも愧火(キビ)はどんどん去っていく。


 *


 俺はシラセに借りた〝人工精霊(タルパ)〟である、白龍のΩ(オメガ)の背にクレハと乗り、急ぎ魔王を追いかける。


「白龍の背中に乗って魔王を追うとは思わなかったな」


 Ω(オメガ)はまるで日本昔話みたいな龍だ。色は違うけど。


呑気(のんき)! ユキマサ君、呑気だよ!」


 俺はクレハに突っ込まれる。

 いや、そこまで呑気なつもりは無いんだけどな。


 まあ、それはそうと、魔王との差が縮まらない。

 魔王とΩ(オメガ)の速度は丁度同じぐらいだ。


 だが、そのまま進んでいくと、大砦の門の場所にでると、魔王が落ちてる魔王城に戻る。


 そして魔王が乗り込むと、魔王城がエンジンをかけなおしたように──

 ズゥゥン……と、浮きあがり始め、動き出す。


 その隙に俺達は魔王に追い付くと、魔王城に乗り込む。


 そしてΩ(オメガ)には「ありがとう、シラセによろしくな」と、礼をいいシラセの元へ帰す。


「それにしても、ステージ変更──()()()だ! ハハッ! 異世界感が増したな!」

「だから呑気! 呑気過ぎるよ!」


 ポコポコと俺を軽く叩いてくるクレハも、端から見れば結構な呑気加減じゃないだろうか?

 まあ、魔王のトラウマを克服できたのはスゴく良かったと思う。


「地面を離れるぞ、注意しろ!」


 動きだした魔王城が地面を離れ、上空へと飛ぶ。


 ズバン!!


「おぉっと……!」


 ひょいッと俺は──魔王城が飛びあがる、その最中に魔王城の奥から、俺の()()目掛けて伸びてきた、魔王城からの攻撃をクレハを庇いつつ俺はその攻撃を避ける。


 その次の瞬間、ザクンと地面が割れる。


「なるほど、魔王城はお前の手足同然に動けるわけか、厄介な城に迷い込んだもんだ」


 迷い込むも何も、自ら追いかけてきたんだから、迷うも何も無いんだが、俺は皮肉を口にする。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ