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第131話 魔族4



 ──大都市エルクステン・ギルド

          ギルドマスター室──


「まだ、何かイリス皇国の方達から連絡はありませんか?」


 このギルドのギルドマスターのロキが慌てた声で、目の前にいるフォルタニアに話しかける。


「いいえ、何も──それにこちらからの問いかけにも応答がありません」


 〝大都市エルクステン〟への到着予定時刻になっても、イリス皇国の一団が到着せず、連絡も付かない為、ギルドは大慌てであった。


「報告します! ──現在、リミッド山脈方面の山林にて、大きな戦闘音を確認しております! 近くから逃げ帰ってきた冒険者によると、()()()()()と話しております!」


 そう報告したのは、ギルド第3騎士隊所属の背中に白い翼の生えた緑色ショートの髪の〝鳥人族(ハルピュリア)〟女性──フィオレ・フローリアだ。


 フィオレは、ついさっきまで、都市の〝大砦の門〟にて入国チェックをしていたのだが、大慌てで〝大都市エルクステン〟に飛び込んできた──〝鳥人族(ハルピュリア)〟の男性冒険者から、その話を聞き、大砦の門を他の者に任せてギルドまで、すっ飛んできたのだ。


「「!?」」


 ロキがチラリとフォルタニアをみると、フォルタニアは、こくりと小さく頷く。


人伝(ひとづて)ですので、魔族の出現が事実とまでは断言はできませんが、フィオレさんの報告に嘘はありません」


 フォルタニアはスキル──〝審判(ジャッジ)〟で、フィオレの報告が真実かを見抜く。フィオレを疑うわけでは無いが、原則、フォルタニアは業務上では、誰に対してもスキルを使って、嘘か本当かを見るようにしている。


「それが本当ならば一大事です、直ぐに討伐隊を編成しましょう──〝聖教会〟及び〝中央連合王国アルカディア〟にも急ぎ連絡を!」


 フォルタニアに〝聖教会〟と〝中央連合王国アルカディア〟への連絡を命じ、ロキ自身はギルドの騎士隊長以下数名を編成した、討伐隊を直ぐに集めようと動くが……その手を止めるように、フィオレが「あ、あのっ」と、手をあげる。


「どうしました?」


 結構緊急と呼べるまでの、急ぎな事態だが、それでもロキはフィオレの話しに耳を傾ける。


「一応報告何ですが、その……夕刻にユキマサさんとクレハさんが、そちらのリミッド山脈の方へ向かっています──でも、理由は散歩だと言ってましたが……」


 その言葉を聞いたロキとフォルタニアは心底驚いた顔で見つめ合うのだった。


 *


 ──リミッド山脈・山林──


 頭部が二つに割れ、心臓部以外はズタボロな体を動かして必死に移動する、アルケラの姿があった。


「あの野郎、あり得ねぇ……一体何なんだよ。あいつも、一緒にいた女も殺してやる……クソ、痛ぇ……」


 呪詛のように言葉を吐きながら、アルケラはユキマサから距離を取る。

 今の状態では己に勝ち目は無いと踏んでの逃亡だ。


(人類共の心臓でも沢山喰って、少しでも早く回復しなきゃならねぇ──近くに町や村でもないのか?)


 すると、その時だ──


「──おいおい、こりゃどういう事だ? ()()に言われて、辺りの様子を見に来て見れば、頭の割れて体がズタボロの瀕死の魔族がこんな所にいやがんだよ?」


 〝むしろ、何かの新手の罠か?〟と、その人物は空飛ぶアルケラの、そのまた上空で首を傾げる。


「……ッ!? 空飛ぶ長寿の人間──吸血鬼(ヴァンパイア)か!?」


 夜に(なび)く、桃色の髪を長めのサイドテールで纏めている吸血鬼の女性、その手には愛用のゴツめの大鎌(おおかま)が握られている。


 空から現れたのは〝アーデルハイト王国〟の最高戦力──〝桃色の鬼(ロサラルフ)〟フィップ・テルロズであった。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

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 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

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