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咲の心の芽

連載3回目になります。

全然PVや感想が貰えなくて凹んでいます。

まだまだ始めたばっかで何も分かってないのに調子に乗りすぎだとは思うんですが、、、

是非皆様見てください。

そして感想やレビューなどを、、、

もちろん読んでいただけるのが1番です。


これからも頑張って連載は続けようと思ってます。

本編をよろしくお願いします。

「改めてルールを説明するね」


「ほぼほぼ普通のポーカーと一緒で5枚の手札で相手より強い役を作ろうって感じかな」


「唯一違うのはカードの交換が3回までってことくらいかな」


「それじゃ質問はあるかな?」


彼女が簡潔にルールを説明した。

普通のルールを知っていれば質問するほどことではないはずだ。

だが彼はあることを聞いた。


「お前がディーラーならあいつとグルって可能性は?」


「最初から俺を負けさせようとイカサマをして」


その手があったかと感心した。

私は過去のことで考えがいっぱいでその発想はなかった。

当然だ。彼がトイレに行っている隙に相談をしていた可能性がある。

先程まで舌戦で負けて顔を赤らめていた時と違いトイレに行き小休憩を行い冷静さを取り戻していた。


「そんなこと気にするなんて小さい男だなー」


「私がこの子と組んでメリットある?」


「さっきまで君に簡単に言いくるめられて自己犠牲をしようとしてたんだよ?」


「もし君が私の立場なら利用価値があると思える?」


聞いてて泣きたくなるが事実だ。

人と目も合わせられず自分の意見も言えない奴など味方にしても意味がない。

せいぜい犠牲にさせるくらいだ。

それこそ先程まで彼自身がしていたように。

自分で言っていて悲しく心が折れる。

自分の存在価値のなさを改めて実感する。

それを理解したからこそ自殺という道を選んだというのに。


「分かった、納得した」


「こいつからは質問無さそうだし早く始めよう」


「もー、先走りすぎだよ? 早漏男子はモテないぞ?」


「一応聞いてあげないと可哀想でしょ?」


「早くしろよ。どうせ俺が勝つに決まってる」


「おー、すごい自信だね。じゃあ質問はあるかな?」


質問を聞かれ私は戸惑った。

ルールに関して質問などないが桜に関して聞きたいことばかりだったからだ。

関係ないはずなのに聞きたいことがどんどん浮かんできて思考の邪魔をする。

ここに来て必要なことを考えることができていない気がする。

自殺を実行し目覚めたにもかかわらず目覚めた先は見知らぬ部屋、考える暇もなく謎のゲームに参加させられているのだから当然だ。

と、また関係の無いことを考えていると視界の隅の彼の足元が動いた。

私が答えないことに対しイラついたのだろう。

貧乏ゆすりのリズムが私のリズムを崩す。

早く答えなきゃ…… それだけを思い口を開いた。


「な、なにも質問はありません…… 」


「ちっ、それなら無駄な時間使うなよ」


「ご、ごめんなさい」


彼の舌打ちがまた私のリズムを崩した。

私は逃げるように顔を伏せた。

最初の優しそうな彼のイメージは完全に崩れ去っている。

人間はそんな生き物だ。

第一印象など全て嘘なのだから。

どんな人間も最初は善人を演じる。

また私の頭の中で必要のない考えが浮かんでいた。


するとパンっと手を叩く音が響いた。


ハッとして顔を上げ音のした方向を見ると桜が笑顔で手を合わせていた。


「それでは時間ももったいないですし始めましょうか」


ゲームが始まる。

彼にも緊張感が走ったのが伝わった。

もちろん私も緊張感してるが先程まで崩れていたリズムは桜が手を叩いた音で元に戻った。

桜は狙ってやったのか分からないがこれで集中できる。


「使うのはこの部屋にあった何も変哲もないトランプだよ」


「特に背面に傷はないし表面は普通の表記のトランプでジョーカーは1枚」


桜は見えやすいように机の上でトランプを横一列に広げて見せた。

その後ヒンドゥーシャッフルを2人に見えるようゆっくり行った。


「はいっ、これでシャッフルが終わりました」


「1枚ずつ配るけどどちらさんから配ろうか?」


「どっちでもいいから早くしろ」


「はいはい、じゃあ貴方からねー」


といい1枚ずつ彼、私と順番に5枚配った。

どちらが先でも意味は無い。

公平と言いながら交換の回数を増やしても結局の所は運なのだから。


2人とも手札を確認する。

ポーカーフェイスという言葉がある通りどちらも表情には出さない。

私の手札は何も役は揃っていないブタだった。


「2枚交換だ」


「はいはーい」


私の予定では彼は最初の手札でワンペア、この交換でツーペアになる。

なぜ分かるのかというとゲーム前に桜が言った私の秘密に理由がある。


「わ、私は5枚交換で」


「はいはーい」


「ふっ、5枚交換って相当運がないようだな」


彼はツーペアになったからかポーカーフェイスが崩れニヤケている。

でも大丈夫だ。上手いこといくはず。

私は自分を鼓舞するかのように初めて強い言葉を心の中で叫んだ。


『 彼には負けたくない


私はこの人の為に犠牲にはならない 』


何故こんな気持ちになったかは分からない。

過去の親友の桜に見守れているからなのか昔の自分に戻れているのかもしれない。

あぁ、過去のことは思い出したくないのに。


過去があるからこそ今の自分がある。


私は今の自分が嫌いだ。


だから私の過去も嫌いだ。


過去が嫌いだから浜岡 桜も嫌いだ。


その桜に助けられるのも嫌いなはずなのに今考えると感謝をしていた。


なぜこんな気持ちになっているのか理解ができない。

私の心に変化が起こっているのか。

桜のことは嫌いだ、苦手だ、憎い、気持ちが悪い。

それなのに私に影響を及ぼしている。

それだけ私の中で桜が特別な存在なのだ。

早くこのゲームを終わらせて桜と話がしたい。

全てを聞いて全てを話したい。

そのためにはこの茶番を早く終わらせよう。

私に勝たせるために桜はこのゲームを決めたのだろうから。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



彼は項垂れていた。

彼の前にはフルハウスの手札が開かれている。

とても強い役だ。

当然彼は自信満々で勝負をした。


私の手札が開くまでは。


私の前ではフォーカードの手札が開かれていた。


「これにてポーカーは終了だね」


「咲ちゃんおめでとうっ」


このゲームを見ていた他のペアは驚いていたがディーラーをしていた桜だけは当然と言わんばかりに終了宣言をした。




3回目の連載投稿終わりました。

なんか読みにくい文章ですみません。

読みやすい文章を勉強中です。

次の4話で種明かしと百合展開!?です。

是非ブックマークしてもらえると嬉しいです。

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