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英雄の帰還   作者: 神谷 蓮
プロローグ
14/26

閑話 記憶 神代恵 ②

私は先程の男性に言われた通りにお祖父様をお呼びに来ました。


「お祖父様、失礼致します。蓮君が道場にてお呼びになっています。」


私は男性のことをどう言ったら良いのか分からず、とりあえず蓮君が呼んでいることにした。


「わかった。すぐに向かおう。これじゃな春人殿が言っていたことは。」


お祖父様が最後に何か呟いていたが、小さ過ぎて聞こえなかった。そして道場に入るとお祖父様は片膝をついて頭を下げました。


「お初にお目にかかります。私の名前は神代 藤次郎と申します。レン=アースティア国王陛下。」


「いや、こっちの世界に来てまで陛下って呼ばれたくはないな。気楽に呼んでくれ。それと傅かなくてもいいぞ。俺の臣下でもないし。」


男性は笑いながらお祖父様を立たせた。


「では、レン殿とお呼び致します。大方の話は春人殿に聞いております。蓮君を鍛える為に顕現すると。」


「そうか。こっちに来てもらったのは礼を言いたかったのと、隣にいる御令嬢についてだ。」


男性とお祖父様は話を進めていた中で、私の方を見て話始めた。


「恵のことですか?何か問題でも?春人殿は何も申していなかったのですが…。」


「親父からは何も聞いてないか…。精霊と契約してないし神族でもないから気付かないか。神代殿、精霊について話を聞いたことはありますか?」


男性はお祖父様の問いに対して1人で何か呟いていたが、質問を返してきた。


「少しだけは。神が作った世界の管理者と言われている。そして精霊と契約出来た者は大いなる力を持つと。」


「契約の話は本当だが、神が精霊を作ったのは間違いだ。精霊が神族を作った。その神族が様々な種族を作り出した。これが本当の話だ。そして精霊達を束ねる存在として精霊王がいる。御令嬢はその巫女みたいだな。」


「それは本当の話ですか⁈恵が巫女だなんて…。」


「ああ。彼女はこれから大変な事態に巻き込まれるだろう。そのことについて神代殿にお伝えしたくてな。」


「質問があります。どうしたらそれを回避出来るのですか?数多くの世界を救ってきた貴方は何か知っているのでしょう。どうか恵が巫女にならない方法を教えてください。」


お祖父様が私の為に頭を下げている。私も隣で一緒に頭を下げる。


「そんなに巫女にしたくないのか?そっちのお嬢さんには好都合だと思うだけど。それと否定されると俺が泣きたくなる。」


男性は頰をかきながら苦笑いし言う。


「それはどういうことですか?」


私は思わず質問してしまう。お祖父様も同じ疑問を持ったのか何度も頷いている。


「さっき言った精霊王は俺のこと、そして次代精霊王はそこで寝っ転がっている蓮のことだよ。お嬢さんはアイツのことが好きだと思ったが、見当違いか?」


男性は蓮君の方を指差して笑っている。私はそう言われて耳まで真っ赤になった。


「あの…。その…。わ、私。」


「今はいいさ。いつかアイツに伝えてあげてくれ。それがアイツの救いになる。」


「はい!」


私は元気に返事をする。


「いい返事だ。これは俺からのプレゼントだ。自分の身に危険が迫った時にこれに呼びかけろ。そしたらアイツが駆けつけてくれるから。」


私は男性から貰ったものを見た。それは星型をしたネックレスでした。

――――――――――――――――――――――――

話は現実へと戻る。

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