91話.頂上決戦①
くろむ「どういうことだ……」
「次元の壁を素通りした…… だと?」
創造神「ここまで無知だと興ざめを通り越して、面白くもなるな!」
「それ!」
創造神はくろむを揶揄うように空中に4本のナイフを生成し、
それをくろむの両手両足に目掛けて投げつけた。
投げつけられたナイフは、先ほどのナイフを同様にくろむの次元の障壁を
軽々と通過してきた。
状況の把握が一切できないくろむは、困惑により一歩も動けずにいた。
くろむの両手両足にナイフが刺さりそうになった瞬間に、
ナビから眩い光を放った。
その光に包まれたくろむにナイフが刺さることはなかった。
創造神「ほぉ……」
くろむ「!!??」
「ナビ? 今なにを???」
ナビ 「僕は半神になったときにカオス様の空間術を
100%発揮できるように力を与えられているの」
「僕には原理とかはよくわからないままだけど……」
「しばらくは僕がなんとか防御担当するから、
その間にくろむは空間術を極めること!!!!」
くろむ「なんだそれ……」
「しかも極めろって無茶いうなよ……」
創造神「カオスの切り札は、カオスの使い魔に守られるだけの存在とか
お前らはどこまで笑わせてくれるんじゃ!!!」
創造神は大笑いをしながら、空中に1000を超える数のナイフを生成した。
創造神「使い魔よ、どこまで頑張れるかゲームじゃ!!」
創造神は楽し気にナイフを少しづつ投げつけてきた。
ナビが最初は難なく防御をしている様子をうけ、
創造神はナイフを投擲するペースを上げだした。
ナビ 「ちょ!!」
「この数はキツイ……」
くろむ「なんで1本1本防いでるんだ?」
「防御壁を作ればいいんじゃないのか?」
ナビ 「僕にはイマイチ理解できないんだけど、
僕の中のカオス様の魔力がそれじゃダメだって……」
くろむ「は?」
ナビ 「今の僕の行動は、僕自身がしてるというより僕の体内のカオス様の
魔力が自立行動してるって感じなの!!!」
くろむ「ますますわかんねーよ……」
「…… 絶対防御のはずの防御壁を通過する……」
「防ぐには防御壁を展開せずに、一本一本対処しなければ……」
「なにかわかりそうな……」
創造神「そんなに悠長に考え事してていいのか?」
「ペースアップじゃ!」
ナビ 「!!!!!!!」
攻撃のペースを上げた創造神に対して、ナビの対応は徐々に遅れ始めた。
次第に全てを防ぐことはできなくなり、少しづつくろむとナビは被弾を始めた。
ナビ 「く、くろむ!!!」
「そろそろ僕じゃ厳しくなりだしたよ!!!!」
「なにかわかった!!!???」
くろむ「この状況でそんな難しいこといわれてもだな……」
「でもなんとなく少し気になることはでき始めたし、
1本づつ随時対応すればいいのなら俺が防御しながら考える!!」
そういうとくろむはナイフを一本一本防ぎ始めた。
空間術を扱うこと自体に慣れ親しんでいるくろむは
ナビより効率よく防御できた。
くろむ「確かにこうすれば防御はできるけど……」
「なんで防御壁では突破されちまうんだ…… ?」
「目の前にあるものの間に別次元の壁をつくれば防げるのに……」
くろむは必至にナイフを防御しながら思案を続けた。
くろむ「ひょっとして!!!!!!」
なにかに気がついたくろむは、ナビを抱えて少し後方にジャンプした。
それを見た創造神はナイフの投擲を中断した。
創造神「なにかを思いついたようなことを言ったのに、
いきなり逃走か??」
「つまらん奴じゃの」
くろむ「うるせーよ!」
「試すために下がったんだよ!」
そういうとくろむは、目の前に再度次元の障壁を展開した。
創造神「何をするかと思えば……」
「くだらんやつじゃ……」
「もういい、死ね」
創造神は100本のナイフを同時にくろむ目掛けて投擲した。
先ほどまでと同じく全て素通りしくろむに突き刺さると思われたナイフは
くろむが展開した障壁に少し突き刺さると、そこで跳ね返された。
くろむ「やっぱり、そういうことか」




