56話.創造神の悪ふざけ
くろむに呼び出されて、重臣たちがくろむの部屋に集まってきた。
全員が揃うころには、フウカたちの動揺も落ち着いていた。
くろむ「説明は終わったみたいだな、ナビありがとな」
ナビ 「感謝してるなら、普段から労いなさいよ・・・」
くろむ「感謝してるってば」
ナビ 「・・・・」
ナビのいつもの拗ねを流したくろむは、みんなにフウカたちを紹介する。
みんなが親睦を深めていると、外より声がかかる。
サラカが商人を連れて訪問したらしいので、応接室で待たせることにした。
くろむ「カイン、フウカ」
「今から商人たちと話をするから同席してくれ」
「内容としては、ガイアでの出店の意思の確認と
出店する場合のルール説明になる」
くろむは、二人を連れて応接室へと向かう。
応接室に入ると、サラカの隣に一人の男性が立っていた。
くろむ「待たせて悪いな、サラカ」
サラカ「いえいえ、今来たところですから」
「こちらがルイン1の商家:ルード商会のルードさんです」
ルード「お初にお目にかかります、ルードでございます」
くろむ「わざわざ来てもらって悪かったな」
「この二人はうちの外交担当のカインとフウカだ」
「しかし、サラカ」
「2人ではなかったのか?」
サラカ「すいません、他にも数人に声をかけたのですが、
ルインでの商売に集中したいとのことで・・・・」
くろむ「時流を読めない奴に興味はないからいいや」
「ルードよ、ここにいるということは
ガイアでの出店に前向きということでよいな?」
ルード「その通りでございます」
「そして、くろむ王の寛容さと非情さ、
どちらもサラカ殿より伺っております」
くろむ「非情さとは、貴族どもの件か?」
ルード「はい」
くろむ「俺は仲間には寛容だ、しかし敵対したものは徹底的に潰す」
「覚えておくことだ」
ルード「承知致しております」
くろむ「じゃあ、内容に入ろうか」
「ルードよ、うちで出店するとしてどんな店を予定している」
ルード「昨日と今日、ガイアを拝見させて頂いて、
宿関係は現状では、十分な量が存在していると思います」
「食事場、酒場、特産品売り場が現段階で足りておりません」
「そして人の流れが増えたあとには、宿の追加はもちろん
娯楽関係も不足しているのではと思われます」
くろむ「おおよそ俺の見解と一致しているな」
「特産品としては、まずはドワーフ産の武具を考えている」
「うちとしては2級品の武具を販売にするが、
それでもルインの武器屋よりはいいものになる」
「食事場、酒場を任せると言ったら受けるか?」
ルード「大変ありがたいお話ですが、条件次第・・・ といったところです」
くろむ「条件は3つ」
「①売上の1割を毎月アイギスに税金として支払うこと。
ただし、ルード商会はガイアへの通行料を無料とする」
「②毎月、収支報告書を提出すること。」
「③規模拡大等は事前に申請すること」
ルード「その程度のことであれば、うちはぼろ儲けになると思いますが・・・」
くろむ「儲かってもらわなきゃ困るんだよ」
「Win-Winの関係じゃなきゃ続かないだろ?」
「ルードには儲けてもらう、ルードはガイアの繁栄に貢献してもらう」
ルード「3大国の為政者にはいないタイプですね」
「商人の気質にご理解があるようで、ありがたいです」
くろむ「搾取するだけじゃ、使い潰して終わっちまうからな」
ルード「くろむ王、この件を我がルード商会で引き受けさせてください」
くろむ「わかった、任せる」
「書類は追って作るから、さっそく準備に取り掛かってくれ」
「今後、うちの窓口はフウカになる」
ルード「今後ともよろしくお願いします」
準備に取り掛かると言い残し、ルードたちは退出した。
フウカ「若干、裏をもっているようですが、嘘は言わなかったようですね」
くろむ「商人が真正直だけなんて使えない奴だよ、
裏があるくらいでちょうどいい」
「書類を作成して渡すから、その後は任せた」
「カインもしばらくは、フウカをサポートしてくれ」
フウカ「承知しました」
カイン「承知しました」
一通りのやるべきことを終えたくろむは、
数日間休暇を取ることにした。
その後、1か月程度は内政に従事した。
ルードの仕事は早く半月もしないうちに、
食事場を2軒、酒場を3軒出店していた。
また、ダイン王の承諾も得れたので、
無事にアイギスを盟主とする3国同盟を締結した。
そのころ・・・・
創造神「最近、カオスのところの坊主が順調すぎるな」
「このままじゃ面白くない・・・」
「悪魔神バロンを動かすか」
創造神は悪魔神バロンを呼び出す。
そして、創造神は悪魔神バロンに3国同盟に茶々を入れるように指示を出した。
バロン「父さま、そのためにはポセイドンのやつの領域を
超えないといけません」
「俺が呼び出した転生者は、
奴が呼び出した転生者の手引きで海を渡らせましたが・・・」
創造神「ポセイドンのやつには、通過だけなら邪魔するなといっておく」
「ただし、あいつにも面子がある」
「あいつの領域内であいつにちょっかいをかけるなよ」
バロン「ご配慮ありがとうございます」
「転生者と悪魔王サタンにはそのように申し付けておきます」
創造神「ただし、滅ぼすようなことはするなよ」
「それはそれでつまらんことになる」
「伸びた鼻をへし折る程度で良い」
バロン「わかりました」
創造神「これで、まだまだこの遊びが楽しめそうだ」
やっと、軌道に乗り始めたくろむを妬ましく思った創造神が
そんな悪だくみをしていることを知らないくろむは、
引き続き内政強化に勤しむのであった。
この話で5章は終わりとなります。
短めのお話ですいません。
本日、夕方ごろに<人物紹介>などを更新し、
明日より6章開始となります。




